マーガレットリバーの「隠れた」観光名所とは?春のキャンプ旅行記。

久しぶりの更新です。

パースはいよいよ、春らしい気温になってきました!

といっても、天気はまだ不安定な感じです。

晴れの日は、まさに初夏という感じの、気持ちのよい天気。
ですが、暗くて風が強く、嵐のような雨の日もまだ結構あります。

少し前になりましたが、9月の後半から10月頭にかけて、春のスクールホリデーでした。といっても、忙しかったり、私が体調を崩したり、で、特に何もせず過ぎました。まあ、ちょうどよい休養になりましたね。

とはいえ、何もしないのもちょっと寂しいし、子ども達(特に息子)も退屈していたので、スクールホリデー最後の週末に、家族でマーガレットリバーにキャンプに行ってきました。

天気はかなり雨がちで寒く、キャンプにぴったりとはいえない天気でしたが、ちょっと用事もあったので、めげずに行ってきました(笑)。


マーガレットリバーといえば、やはりワイナリーめぐりが有名ですが……。なんといってもこの土地の魅力は、自然!!

子ども連れの私達は、ワイナリーばっか行ってると子ども達からブーイングが出てしまうので(笑)、家族で楽しめるスポットを色々と探して行きます。


今回は、まだ海水浴には寒い時期。

天気もあまりよくない時でも、マーガレットリバーの奥深い自然を楽しめる場所があるんです。


ということで、今回私達が訪れた、「マーガレットリバーの隠れた名所」を紹介したいと思います。


マーガレットリバーの、文字通り「隠れた」地下の名所


私達がマーガレットリバーを訪れた二日間は、曇りがちで、時々小雨がぱらつくような天気でした。

初日にちょっと用事を済ませ、予定通りキャンプで一泊(これについては後ほど)。

翌日、やっぱり天気もよくないし、寒いし、海なんかとても楽しめる状況じゃありませんでした。

でもせっかくマーガレットリバーまで来たのだから、ちょっとくらい観光もしたい!せっかくだから、行ったことのないところに行ってみたいよね?

ということで……。

Lake Cave という「鍾乳洞」に行って見ました。

マーガレットリバーの観光スポットの中では、ちょっとシブいとこ、と思われるかもしれませんが(笑)。

 

入場料が、大人$22.50、子ども$12.00。

受付では、「観覧はツアー形式になっており、鍾乳洞内部を見て回るのに約1時間かかる」とのことでした。


しばらく待つと、呼び出しがかかりました。お客さんが集まって、ツアー出発。ガイドさんの案内に従い、道を進んでいきます。

巨大なほら穴めざして、階段をずっと降りて行きます。

この眺めが、すでに迫力満点!

まだまだ降りて行きます。かなり急な階段です。

ようやく、鍾乳洞の入り口に到着。ツアーガイドさんの注意などを受けます。

 

ちなみに、鍾乳洞内部では、写真撮影はいくらでもOK。フラッシュもOK!です。

でも、ゼッタイにさわらないでね、とのこと。

なぜなら、人の手の脂で、鍾乳洞の白い結晶が劣化してしまうんだそう。

「この鍾乳洞ができるのに、100万年の月日がかかっています。この先もこの状態で維持できるよう、ぜひともご協力ください。」ということでした。

また、入り口の天井の岩がとても低くなっていて、多くの人が頭をぶつけるそう。(Headache の岩、と呼ばれてるとか)。というわけで気をつけてください、とのことでした。

そして、鉄格子の門の先へ、と、さらに入っていきます。

入ってすぐに、本当に頭をぶつけそうなくらい(背の低い私でさえも!)、岩が低くなっている場所がありました。

しかし、その先へと進んでいくと……。

地上とは別世界。驚くべき、神秘的な地下の世界!

このLake Cave の内部には、(一時的ではなく)恒常的に水が溜まっており、大きな池になっているのが特徴です。この池の水は、地下の源泉から来ているそうです。

池に沿って奥へと進むように、きちんと歩道が作られており、私達はそこを歩いて進んでいきます。

照明も、ちゃんとガイドさんがコントロールしていきます。

 

この鍾乳洞の大きな見どころの一つが、suspended table と言われる、鍾乳石の造形。

上から下がってきた石が、あたかも地面にくっついているように見えますが、下の部分は実は水面の上に浮いているんです。
下の部分の『テーブル』は、地面に支えられているのではなく、天井からつりさがっている = suspended 、なんですね。

元々は、地面とくっついて形作られたのでしょうが、水が下を流れるようになり、浸食され、このような特異な形が作られたそうです。なんと、数トンもの重さを支えているとのこと!


ところどころのポイントで、ガイドさんがこのように、色んな説明をしてくれました。
英語なので、専門用語とかかなり難しく、あまり正確に理解はできなかったけど、それでも実際に見ながら説明を聞くと、驚くことや面白いことが色々とありました。

マーガレットリバー地域の土壌は、石灰岩(limestone)だそうです。雨などの炭酸(H2CO3)を含む水が、地表から土壌へしみ込んでいく時、土壌中に含まれる方解石(calcite)という鉱物を溶かしながら地中へ浸透していきます。そうして地下の洞窟に到達した時、空気と触れて化学反応を起こし、水中の方解石が結晶として現れる……これが、場所によってさまざまな形を形成し、鍾乳洞の特徴的な、白い不思議な形状を形作るということです。


白い結晶の他、微妙に茶色のものもあったりするのは、上の地上に生える植物が持つ色素による、とか。

細い白いつららを指して、「これが3~4cm形成されるのに、約65年かかる」とか。

そのつららの中心は、実は穴が開いている、とか。

そんなこともツアーガイドの人は言っていました。

実際に、小さめのボーリング玉くらいの大きさの鍾乳石を持たせてもらったのですが、想像以上に重かった!


Lake Cave の突き当りは、広い空間になっていて、ベンチが用意されていました。
観光客がそこに座ると、ガイドの人が「本来の洞窟は、光が入ってこない真っ暗な闇です。ぜひその暗さを味わってください。」といって、30秒ほど照明を落としました。

何も見えない闇の中。天井から時々滴る水滴が、水の中にポトン、ポトン、と落ちる音だけが、響き渡ります。


また、suspended table を美しい色でライトアップするというサービスも。

水面の反射も見事!幻想的な景色が堪能できました。


「うわー、イイもの見た!!」

と思って鍾乳洞を出たところで……。

今度は、階段を上る!

ここがキツい……。私は、途中で何度も休みながら登りました。子ども達はスイスイと登ってましたが(苦笑)。

 

あとで調べてみたら、なんと350段、ほぼ直線に62mの高低差があるんだって!

大人のみなさん、ムリせずに自分のペースで帰りましょう(笑)、いや、真面目に。

(ちなみに日本では、高さ60m以上の建物は「超高層建造物」と指定されており、階数でいえば約20階以上です。「20階まで階段で登る」と考えてくださいね。)

最後の階段がキツかったですが(汗)、家族全員とても楽しめました。みんなで写真を撮りまくりました。特に、7歳の息子はすっごく興味津々で、気に入ったようでしたよ。

 

マーガレットリバーの鍾乳洞は他にも

マーガレットリバー地域には、実は150以上の鍾乳洞が発見されているそうです。

でも、そのほとんどは、入り口がない等、一般人にはアクセスできないもの。しかしながら、今回訪れた Lake Cave のように、一般観光客が観覧できる鍾乳洞が、他にもいくつかあります。


有名なのが、Jewel Cave。こちらは、西オーストラリア州で最大の鍾乳洞だそうです。

実は、以前私達家族は、この Jewel Cave を訪れたことがあります。
こちらも、専門のガイドさんによるツアー方式です。

Jewel Cave の内側は、とても高さがあり、整備された歩道を歩いていくことで、高低差が楽しめます。
上から見るのと下から見るのとで、違った場所をくまなく見ることができます。
ライトアップもキレイでした!

こちらもよかったですよ。


また、Mammoth Cave は、マーガレットリバー中心部からも近く、アクセスしやすい場所にあります。

実は、マーガレットリバーの中で、私達が一番最初に行った鍾乳洞は、こちらでした。


Mammoth Cave は、セルフガイドツアーになっています。

受付で、小型のMP3プレーヤーとヘッドフォンを渡され、「いってらっしゃーい」と送り出されます。
歩道に沿って鍾乳洞の中を進んでいくと、ポイントごとに音声の番号が書いてあるので、番号の音声を自分で再生して、自由に説明を聞くことができるしくみです(英語です)。

自分のペースで見て回れるので、小さい子連れの方には、Mammoth Cave が一番とっつきやすいかも。

鍾乳洞を出た後、受付に戻るまでの道も、自然豊かな森になっており、最後までワクワク感があります。

 

マーガレットリバーの地下に、こんな広い空間があるなんて!!

そして、貴重で神秘的な自然の世界を体験でき、思った以上にインパクトがありました。

Lake Cave の受付で、所要時間1時間、と言われた時は、正直ずいぶんかかるなぁ、と思ったけれど、実際に入ってみたら、あっという間。時間を忘れました。

しかも、季節に関係なく観覧できるのも、いいかも。


マーガレットリバーの鍾乳洞については、以下にまとまったサイトがあります。

Caves – Your Margaret River Region 

各鍾乳洞の場所・オープン時間・ガイドツアーの開始時間などは、このサイトをご確認ください。

 


雨の日のキャンプ。


キャンプの話を少しだけ……。


本当は、やっぱり晴れた日にキャンプをしたかった(苦笑)。

当日は小雨がぱらついて、色々と大変でした。


キャンプ場は、マーガレットリバーで何回か利用している、Big Valley Campsite に泊まりました。

過去記事にも登場しています。(※金額等は当時と変わっているかもしれません)

【1日目】西豪州マーガレットリバーで、はじめてのファミリーキャンプ体験記。

寒い夜の過ごし方は?冬目前のマーガレットリバー、キャンプ体験記。

 

ここは、周りを牧場に囲まれたキャンプサイトです。
環境がよいのと、スタッフがフレンドリーで、設備もきちんと手入れされているので、キャンプ初心者でも安心して使えるキャンプサイトだと思います。

利用するたびに、季節により景色が違い、出会える動物も違って、面白い。

今回は、当キャンプサイトで飼っていると思われるモルモット(それはそれはたくさんの!)が、あちこちを走り回っていたり。

ニワトリ?がうろうろしていたり。

「かわいいーーー!」

娘は携帯で写真を撮りまくっていました(笑)。


夕方から夜にかけては、気温も下がり、小雨もぱらついて、結構大変でした。

車に備え付けているシェードがなかったら、悲惨だったかも……。

夕食は、インスタントのスープとパン、ソーセージや薄切り肉と野菜を少し、BBQスタイルで。手短に済ませました。

  

 


この季節は、まだ夜は寒いので、今回はたき火のセットを持参しました。

「キャンプ場ってネットつながらないの?えーー……つまんない。」とぼやいていた娘。

ですが、火おこし係に任命したら、急に楽しくなってきたらしく、一生懸命やってくれました。
しかも、結構うまいんですね~、これが(どこで覚えた?)。

たき火用の薪は、たいてい大きな木片になっています。大きい方が長く燃えます。でも、最初になかなか火がつきません。燃え始めるまでが大変です。

なので火を起こす時は、周りからユーカリなどの枯れた木の小枝を拾い集めてきて、まとめて置き、そこに大きな薪(最初は割った方がよい)を2,3足しておきます。その状態で火をつけると、よく燃え始めます。小枝はすぐに燃え尽きてしまうので、大きい薪にしっかり火がうつるまで、小枝を絶やさないように足して行きます。

張り切って木の小枝を集めてくる息子。

小枝を足しながら火の様子を見る娘。

大きな薪を半分に割ろうと悪戦苦闘するパパ。

やっぱりたき火があると、キャンプは盛り上がる!

暑い時期ではできない、お楽しみです。

(ただし、このキャンプ場では直置きのたき火は禁止のようです。必ずファイヤーピットを用意してください。今回我が家が持参した物は、正直小さすぎましたが 汗)

 

翌日、キャンプ場を出る時には、今度は羊さん達とご対面。

この季節、みんな毛を刈られていました。

車に近寄ってくる、好奇心旺盛な羊さんも。

我が家一同、車中大盛り上がり~(笑)。

 


というわけで、まあまあ、キャンプらしい一日を過ごしました。

雨の日じゃなければ、もっとよかったけれど…… まあこういう日もありますね。

反省点も色々あるけど、だいぶキャンプのノウハウは身についてきたと思うので、それなりに楽しくこなすことはできました。

スクールホリデー最後の週末にはちょうどよい感じの、プチ旅行でした。


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Chieko
2013年より、西オーストラリア・パース在住。2017年永住権取得。
息子(小学生)、娘(ハイスクール)、夫と4人暮らし。

オーストラリアをテーマにしたライター。得意分野は、食、生活、子育てに関すること、子連れでの観光・旅行(キャンプ)。
趣味は料理・ガーデニング・DIY。

オーストラリア生活で私が学んできた英語のことと、大人の英語勉強法についてつづるブログ「話す英語。暮らす英語」も更新中。
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