西オーストラリア南西部をめぐる家族キャンプ(3)。海と森を探検、デンマークの旅。

最終更新日時 : 2016年3月16日

年末年始をまたいで、家族でキャンプをしながらめぐった、西オーストラリア南西部5泊6日の旅の記録。

寒さに震えながらも、雄大な自然を満喫したアルバニーでの様子は、西オーストラリア南西部をめぐる家族キャンプ(2)。アルバニーで人間の小ささを知る。にて。

アルバニーめぐりを終えて、4日目はMount Barkerのキャンプサイトを出発。
残りの2泊を過ごす、Quinninupというところにあるキャンプサイトへ向かいます。

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デンマークの海と森をめぐる観光の旅

道中、Denmark(デンマーク)という町を経由しながら、いくつかのスポットを立ち寄っていくことにしました。

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以前アルバニーに来た時にも、デンマークの町を通ったのですが、その時思ったのは「童話に出てくるような、森の中のかわいらしい町」ということでした(あくまで私の勝手な印象ですが~)。
町自体はすごくこじんまりしていて、豊かに茂った木々の中に家々が佇んでいます。

ですが、町は同時に海からも近く、海と森と、異なる二つの雰囲気を併せ持つ町でもあるということが、今回わかりました。


◆Black Hole

アルバニーのインフォメーションセンターでもらったデンマークの地図を見ていると・・・

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Black Hole という場所を発見!
ブラックホール???
何があるんだろう・・・

これも、宇宙に興味のある息子が、食いついてきました(笑)。
ブラックホール、見たい!!

というわけで、本当にただの好奇心で、私達はこの場所に行ってみることにしました。

デンマークの町から、Ocean Beach Roadを南へ進みます。
海沿いに差しかかると、景色もよく、テンションも盛り上がります。

そして、Black Holeのポイントに到着。車を止めて海の方へ降りてみました。。。

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ごつごつとした黒い岩が広がり、波が荒々しく打ち付けています。
確かに、ブラック・・・でも、ホールは???
うーん、わかりません。

「なんでブラックホールなんだろうね~?」

ということで、終わりました(笑)。

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一番ガッカリしていたのは、息子。
「ブラックホールじゃないじゃん!!」
彼の中では、きっとものすごいイメージが膨らんでいたことでしょう・・・(笑)。ごめん。

結局、後で調べてみたところ、Black Holeというのは単なる地名だったらしく(由来があるのかもしれませんが)、フィッシングの人気スポットのようです。

その日も、寒くて天気があまりよくなかったにも関わらず、岩場で釣りをしている人達がいました。

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まあ、「ブラックホール」の期待は裏切られたけど(笑)、景色はやはり壮観で、自然の風景を堪能することができてよかったです。

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海沿いの道の途中の展望所では、デンマークの町が位置する入り江(Wilson Inlet)が見え、白い砂浜と、グラデーションで重なる陸地の影がたいへん美しい風景でした。
サーフィンをしている人の姿が多く見えました。人気のビーチのようです。


◆ワイナリー The Lake House Denmark

デンマークには、多くのワイナリーがあります。
やっぱり大人としては、ワイナリーに行きたい!!

デンマークのワイナリーのパンフレット(インフォメーションセンターなどにあります)を見ながら、The Lake House Denmarkというワイナリーに行ってみることにしました。

デンマークの中心部から車で約5分、森の中にあります。
このワイナリーは、「オーストラリアの有名なワイン評論家から高評価を獲得」とか、「西オーストラリアの観光業に関する賞を受賞している」とか書いてあったので、さぞかし立派でモダンな、大規模なワイナリーなのだろうと思っていました。


ですが実際に訪れてみると、深い森の中にたたずむ、どちらかといえば素朴な、こじんまりした建物でした。

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建物の中も、それほど大きくはないけれど、全体が木で統一され、落ち着いた感じ。

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結構にぎわっており、湖のほとりにアレンジされたレストラン用の席は、ほとんど予約済み。
こんな人里離れた(感じの)ところにあるのに、さすが人気なのだなー、と思いました。

ワインをいくつかテイスティングしました。
白ワインは、さっぱり辛口系のリースリング(Riesling)、オークの樽で熟成させたシャルドネ(Chardonnay)など、洗練された味わいでおいしかったです。

私と夫が特に気に入ったのが、シラーズ(Shiraz)のシリーズ。

シラーズという赤ワインは、オーストラリアではかなりポピュラーな品種で、よく生産されていますよね。
安価なものも多く売られていて、我が家で買うのはもっぱらそういう安いタイプ(笑)。
シラーズは、赤の中でも味が濃厚で、渋みがしっかり残っている、というイメージです。

でも、このワイナリーで飲んだシラーズは、シラーズらしい深みと味わいはあるけれど、舌に残るしつこさはなく、本当に飲みやすい!
テイスティングカウンターの男性によると、この地方は涼しい気候なので、ぶどうもゆっくり育つそうです。そのため、皮が薄めのぶどうになるらしいのです。だから渋みが少なく、マイルドでエレガントな味わいのワインができる・・・とのこと。

そう、確かに、いくつか飲んでみて思ったのは、どれも味が強すぎることなく、どちらかといえば控えめで、上品な感じ。
かといって、味が薄い、とも違って、香りや風味はとても豊かでした。

ちょっと高かったけれど、Frankland Shiraz(Franklandは西オーストラリア南西部にある地名)を1本買いました。

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ロケーションもすごくよかったです。まさに湖のほとりにワイナリーがあり、ブドウ畑をのぞけば辺りはうっそうとした森。
印象に残ったワイナリーでした。

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◆Denmark Dinosaur World

デンマークから西へ進んでいくと、Walpoleという町とのちょうど真ん中あたりに、Denmark Dinosaur Worldという恐竜のミュージアムみたいなものがありました。

その日は、天気が悪く、ちょっと雨も降っていたので、屋外での観光はあまり楽しめないかも・・・と思い、恐竜が好きな子ども達のために寄ってみることにしました。

中には、いくつかの恐竜の骨格の標本が展示されており、息子は結構喜んで見ていました。

また、このミュージアムでは、西オーストラリアに生息するヘビやトカゲなどの爬虫類を飼育展示しており、実際に触れあえるというのが目玉イベントの一つでした。

時間が来たら、係員の男性がふいに水槽からヘビとトカゲを2、3匹ずつ取り出してきて、お客さん達を集めました。
そして、お客さん達の首にヘビを巻いたり、手の上にトカゲを乗せたり・・・とするのですが、それがすごーく人気でしたね。
子どもも大人も、喜んで次々にヘビを巻きつけていました。

私は爬虫類が大の苦手なので、本当はもうイヤで早く出たかったけど、子ども達がいるのでしかたがない・・・遠くから見ていました。

うちの子ども達も・・・

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ひぃ~~~。私は結構です~(汗)。
西オーストラリアの貴重な生き物なのかもしれませんが、よくわかりません・・・

入場料は、家族チケットで$35でした。大人一人なら$12。
もしも爬虫類が好きな方は、訪れてみてもいいかも?

 

◆The Tree Top Walk

今回、私達が最も行きたかった場所の一つ、観光スポットとしても有名な、The Tree Top Walk

恐竜ミュージアムから少し西へ進むと、すぐにたどり着くことができました。

すでにSouth Coast Hwyを走っていると、辺りは背の高い木々の森が続いているのですが、The Tree Top Walk(ツリートップウォーク)を目指して道を曲がって進んでいくと、いよいよ深い森の中。この辺りは、KarriやTingleといったユーカリ系の木々が生い茂り、Valley Of the Giantsと呼ばれる森林地帯になっています。その中心部に、ツリートップウォークがあります。


KarriやTingleの森の中に、高さ40mの歩道が張り巡らされていて、そこを歩けるようになっているんです。

一時は雨もぱらついていたので、入場できるかどうかちょっと心配しましたが、大丈夫でした。

ツリートップウォークの歩道は、もちろん、しっかりと作られたもので、車いすやベビーカーなどでも大丈夫らしいです・・・が、歩くと吊り橋のように微妙に揺れるし、手すりや足元にも微妙にすき間が開いているため、私は正直、歩くだけでかなり緊張しました。

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下界は、こんなにうっそうとした森の中。

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足元を見下ろすと、本当にドキドキします。。。
鳥って、こんなふうに見えているのかな?

なかなか見られない貴重な風景が見られたと思いました。

高いところがニガテな息子は、始終「コワイ~」と言ってパパやママにしがみつきながらも、なんとか歩き通しました。


ツリートップウォークの終点を出ると、Ancient Empire boardwalkという遊歩道があり、そちらも森の中を散策できるようになっています。巨大なTingleの木々があり、多くの観光客が写真を撮っていました。

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これは、Grandma Tingleという巨木。おばあさんの顔に見える?

400年以上経つという、このTingleの森。
西オーストラリアにも、こんなふうに緑豊かな森があるのですね~。

ツリートップウォークは、入場料はファミリーチケット(大人2人子ども2人)で$47。大人1名は$19です。
詳細はValley of the Giantsの公式ホームページを。


キャンプサイトで子ども達が大喜びした理由は?

この日は天気が悪く、しかも寒かったので、あまり観光は楽しめないかと思ったけれど、こうして振り返ってみると、予想外に充実した1日となりました。

ツリートップウォークから、次のキャンプサイトへ向かいます。

WalpoleからSouth Western Hwyを走って北西へ。やはり森の中をどんどん進んでいき・・・

Quinninup Eco Tourist Parkに到着。

周りは何もない自然の中!

このキャンプ場、事前にネットで調べても、ほとんど情報がなく、正直どんなところかちょっと心配でした。
一応、トイレ、温水シャワー、キッチンなどはちゃんと使えることは確認していたのですが、最初のMt Trioのことを思い出すと、本当に行ってみるまではわからない・・・と思いました。

キャンプサイトは、やはり天然の木々に囲まれた、自然が豊かな環境にありました。

入り口にあった子ども用の遊具がある広場では、すでにカンガルー達が姿を見せていました。

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さらに、キャンプサイトの中にいくと、エミューがうろうろしている!?

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子ども達は、これだけでもう、テンション↑↑
親にとっては、子ども達が喜んでくれることが何よりうれしいしいんです。。。ホッとしましたね。

キャンプサイトはかなり混み合っていた感じがします。私達も、やっとのことでスペースをみつけることができました。
(ブッキングしていたはずなのに、なぜか入っていなかった…)

けれど、豊かな大自然と野生の動物達のおかげで、子ども達も飽きることなく、私達親も落ち着いた気持ちで過ごすことができました。
環境はとてもよく、静かで、設備も十分に整っていて使いやすかったです。

このキャンプ場の様子については、また次回で触れたいと思います。


さて、このQuinninupのキャンプサイトに泊りながら、残り2日間で、森の中の小さな町Pembertonを訪れます。
それが、西オーストラリアらしい開放的な雰囲気とはちょっと違った、歴史と森の神秘を感じさせる場所でした。

その様子は次回にて・・・。


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Chieko
2013年より、西オーストラリア・パース在住。2017年永住権取得。
息子(小学生)、娘(ハイスクール)、夫と4人暮らし。

オーストラリアをテーマにしたライター。得意分野は、食、生活、子育てに関すること、子連れでの観光・旅行(キャンプ)。
趣味は料理・ガーデニング・DIY。

オーストラリア生活で私が学んできた英語のことと、大人の英語勉強法についてつづるブログ「話す英語。暮らす英語」も更新中。
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