5月も後半に入り、いよいよパースは冬の天気になってきましたね。
先週から、雨の日が続くようになってきました。
洗濯物が乾かなくて困る~(>_<)
ようやく晴れ間が出た!と思ったら、突然ザーッと雨が降ってくることも多く。
そしてすぐに止んで、また晴れて、また雨が降って……と忙しい天気に見舞われます。
先週末も、冷たい雨が降り続いていました。
そんな日は、家でゆっくり料理するに限る~!
というわけで今回は、日曜日に作った「秋らしい」料理のレシピです。
ファーマーズマーケットでみつけた秋冬の味覚
週末は、ファーマーズマーケットに行くことが多い我が家です。
以前、こんな記事を書きましたが、
パースのファーマーズマーケットまとめ。私のおススメお買物ガイド。
最近は、この中に登場する、Kalamunda Farmers Market に行くことが多いです。
自宅からはちょっと遠いんですが、Perth Hills という山の中にあるので、朝のドライブがてら家族で行くのは楽しいです。週末に用事が入ることもあるし、朝でかけるのがめんどくさくなって行かないことも多いです。あまり義務にはせず……行ける時は行って、一週間に必要な野菜や果物を買います。
でもやっぱり、ファーマーズマーケットの野菜や果物は、新鮮で、日持ちがよい!
そして、おいしい♪
平日にちょこちょこ買い物に行くのも難しいので、週末に一週間分の食材を買いだめしておくことは多いですが、ファーマーズマーケットの農産物は、やはりスーパーで買うよりも長持ちがします。生産者がマーケットの日に合わせて収穫して持ってくるので、鮮度がよいですね。
先の日曜日は、早朝は嵐のような暴風雨でしたが、ファーマーズマーケットはちゃんとオープンしていました。
夫は「今日はマーケット中止なんじゃないの?」と心配していましたが(笑)。
出かけるころには雨も止み、普通に買い物が楽しめました。
パースでは、このように夜中や早朝に強い雨が降っても、日が昇ると止んでくることが多いですよね。
朝晩と昼で、まるで違う世界にいるようです。
行ってみると、ファーマーズマーケットの品ぞろえも結構変わっていて、今は気候の境目なんだな、と感じました。
さすがにブドウやももは終わり、りんご、マンダリン、レモンなどが並んでいました。
リンゴは、New season と書かれた、今シーズン収穫されたばかりのりんご。
ノン・ワックスで、木で完熟させたリンゴは、子どものおやつにピッタリ!
ちょっと小さかったり、穴が開いていたりするけど、やっぱり甘くておいしいのです。
野菜は、トマトやキュウリなどは数が減り、値段も高くなってきてますね。
入れ替わりで、おいしそうなブロッコリやカリフラワーがたくさん並ぶようになってきました。
ケールも旬が到来です。
ブロッコリーやキャベツ、ケールなどは、(オーガニックではない)普通のものでも、Spray free(農薬不使用)が出回るようになってきました。気温が高い時期は虫がつきやすいですが、寒くなってくると虫がつかなくなってくるので、スプレーフリーでも育てられるのでしょう。
そうしたシーズンの移り変わりを感じられるのは、ファーマーズマーケットの面白いところです。
実は最近、いちじくを見かけたので、その日は「今日は雨だし、マーケットでいちじくを買って、午後はいちじくのタルトでも焼こうかな~」なんて思っていました。
が、行って見ると売っていませんでした(涙)。シーズンを逃したか……。
その代り、みつけたものが、栗!!
オーストラリアでも、秋~冬になると、栗が収穫されます。
西オーストラリアでは、気候が涼しい南西部(South West region)に、いくつかの栗農場があるそうです。
Albany や Manjimup などが主な産地のようです。
The West Australian の記事(Chilly winter ideal for chestnut harvest)によると、西オーストラリアの栗の収穫は、4月頃から始まっているようです。昨年の天候のおかげで、今年は豊富な収穫が見込まれるそう。
6月半ばくらいまでが収穫時期だそうです。
私も、毎年この時期になるとパースで栗を見かけることがあり、「オーストラリアでも栗が採れるんだ~」と思っていました。
ですが、
「高い」「皮むくのがメンドクサイ」
と思って、スルーしていたんです(笑)。
でもこの時ファーマーズマーケットで見かけた栗は、値段の割に大粒で、美味しそうでした。
500gで5ドル。どのテントでも、だいたい10~12ドル/kg でした。
試してみる価値あり???
……そうだ、いちじくタルトの代わりに、今日は栗ご飯を作ろう!
そう思って、買ってみることにしました。
栗の皮のむき方
そんなわけで、買ってきた栗で栗ご飯を作ることにしました!
栗ご飯は、調理自体はものすごく簡単。
栗の皮むきが終われば、80%は終わったようなもの(笑)!
実は私、日本に住んでいた時も、秋になると毎年1度は「栗ごはん」を作っていました。
日本ではシーズンになると、「むいてある生栗」がスーパーで売っていることもありますよね?それを利用していました。あれ、とっても便利だったなぁ~。
……なんてことを思い出しながら、栗の皮をむいていきました(笑)。
栗はサッと水で洗います(意外と汚れているので)。
色んなやり方があると思いますが、栗の外側の皮(鬼皮)はそのまま剥くと固いので、栗を熱湯で1,2分サッとゆでると柔らかくなります。または、ネットなどを見ると、「水かぬるま湯に1時間以上ひたす」というやり方もあるようです。
ただし注意点は、ゆで過ぎないこと!
中まで火が通ってしまうと、栗ご飯を炊く時に、せっかくの栗の香りが落ちてしまいます。中は生の状態をキープして。
冷めたら、まず包丁で、栗のざらざらしたお尻の部分を切り落とし、次に側面をむいていきます。
包丁を使ってもよいですが、手でもペリペリとむいていくことができます。
次に、内側の薄い皮(渋皮)をむいていきます。
これがちょっと手間ですね。
適宜包丁を使って、削ぐようにむいていきます。
今回の栗は、渋皮が実の内側に入り込んでいるものも結構ありました。こういうのは、処理が難しいですね。
包丁の先でほじくり出したり、こだわらないのであれば、実をカットしてしまって取り除いてもよいと思います。
中身が一部、黒ずんで傷んでいる物もあったので、やはり切って取り除きました。
全部、丸ごとキレイなものならばよいですが、自然のものなので、しかたないですよね。
できるだけ捨てずに、食べられる部分は切り取って使いましょう♪
その後、水でサッと洗います。
後は、むいた栗とお米を合わせて、炊きます。
簡単!シンプル!栗ごはんのレシピ
栗の風味を損なわないよう、味付けはシンプルに!
日本酒と塩、そして昆布。
我が家の場合は、昆布だしにタスマニア産のケルプ(Kelp)粉末を使用します。
※ケルプについては、パース生活に欠かせない基本の厳選調味料 をお読みください。
もちろん、日本で調理するなら、普通の昆布を適宜使ってOKです。
ケルプ粉末は、そのまま炊き込んじゃってもよいですが、黒い昆布のつぶつぶがご飯に混ざるのがちょっと気になるのであれば、こんな方法で……。
ケルプ粉末小さじ1/2を、50mlくらいのお湯につけます。5~10分くらいでOK。
その後、茶こしを使って、ケルプの粉末が入らないようにだし汁を取ります。
昆布のだし汁と分量の酒を合わせ、そこに水を足して、お米に対応する水の量にします。
通常のごはんなら、お米1合(180ml)に対して、水は約220mlです。今回は米4合のレシピを紹介するので、
「酒大さじ2+昆布のだし汁+水 = 880ml」
になるように調整します。
そして、塩と栗を入れて、ご飯を炊く!!
海外で調理する場合、お米は、Sushi Rice や Koshihikari rice などの、日本スタイルの短粒米(short grain rice)を使ってください。オーストラリアでは、見た目が良く似た medium grain rice (中粒米)がよく売られていますが、調理時間や水の分量が違い、このレシピではうまくできません。注意してくださいね。
ご飯は、炊飯器を使ってももちろんよいですが、ぜひ鍋を使って炊くことをお勧めします。
(特にオーストラリアでは?)炊飯器を使うより、鍋で炊いた方がご飯が格段においしく仕上がります。お米がふかふかに炊き上がり、風味もよいです。
土鍋を使えばなおよいでしょうが、我が家は普通の片手鍋で炊きます。それでも、やはり炊飯器とは雲泥の差ですね。
もしも、30分ほどキッチンにいられるのであれば、ぜひ鍋で炊いてみてください。
簡単シンプルな栗ごはん
By 5月 25, 2017
公開:- 出来上がり量: 米4合分 (4 人前)
- 準備時間: 5 分
- 調理時間: 25 分
- 出来上がりまでの時間: 30 分
栗の皮むきさえ終われば、調理自体はとっても簡単。しかもおいしい、オーストラリアでもできる、日本の秋のお料理です。栗の皮むきの方法は本文に書いたので、レシピでは栗ごはんの分量と手順をまとめます。
材料
- 栗 500 g 皮つきの分量
- 米 4 合 日本食用の白米(Sushi rice, Koshihikari など)
- 日本酒 大さじ2
- 昆布(Kelp粉末) 小さじ1/2
- 塩 小さじ1
- 水 880 ml 【注意】日本酒、昆布の出汁と合わせて880mlにする。
- 黒いりごま 適宜 仕上げにお好みで。
作り方
- 栗は皮をむき、調理に使える状態にしておく。(ブログ本文参照)
- お米をといで、ザルに上げ、水気を切る。
- 昆布(Kelp粉末)は、約50mlのお湯(分量外)に入れて、5-10分置く。お湯に昆布の味を移す。
- 3.の昆布を茶こし等で濾し(昆布が入らないよう上澄みをとってもOK)、昆布のだし汁を取る。これと、分量の酒を合わせ、さらに合計880mlになるように水を合わせておく。
- 鍋に米を入れ、4.の水分を入れる。塩を振り入れ、栗をバランスよく入れる。ふたをして、強火にかけて5分加熱する(吹きこぼれそうになったらやや火を弱める)。その後弱火にして7分加熱する。火を止めて、10~15分放置して蒸らす。
- できあがり。栗が崩れないように、そっとごはんを混ぜるとよい。食べる時に、好みで黒いりごまを散らすと雰囲気UP!
- 難易度: 簡単
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調理時間に栗の皮をむく時間は含みません。
塩、酒、昆布だしの量は、好みで調整してください。
お米の量に対する水分量さえキッチリ計ってあれば、あとは失敗なし!
海外ではいりごまが手に入りづらいので、作っておくと便利です → いりごまの作り方
今回は500gの栗でお米4合炊いてみたのですが、ちょうどよかったです。
栗が、ほくほく甘い!!
なんとなく、日本の栗よりも甘みが薄いのかな、なんて思っていたけど、全然そんなことなかったです。おいしかった。
微かに塩の風味がするご飯に、この栗のホッコリした甘さが、すごく合う!
ネットを見ていると、「みりん」や「めんつゆ」を使ったレシピもありますが、正直、必要ありません♪
だって、栗ごはんです。栗のナチュラルな甘さを味わうのが、栗ごはんなのです!!
こういうご飯の食べ方を発明した日本の先人たちは、やっぱりすごいなぁ~。
この日は、『栗ご飯』をメインに、『鶏汁』と『紫ケールの炒めもの』を合わせました。
鶏汁は、本当は豚汁が作りたかったんだけど、豚肉がなかったので鶏肉で(笑)。大根、にんじん、キャベツ、さつまいも、と、あり合せの秋野菜を入れて、味噌で仕上げました。
ケールの炒めものは、以前に紹介したレシピの「ケールだけ炒め」バージョン。
この日の夜はとっても寒かったので、秋らしさ満点の食卓を楽しみました。
パースでは、もうしばらく栗が出回ると思うので、お住いのみなさんはぜひ!