最近のパースは、朝晩は20℃以下に下がってきて、肌寒くなってきましたね。
何より、朝明るくなるのが遅いし、夜暗くなるのが早い!
ああー冬が近づいているのかぁ~(ため息)、と感じる今日この頃です。
これから、南半球では夜の時間が長くなる季節。
たまにはさっさと子どもを寝かせて、一日の仕事を終えたら、ゆっくりとワインでも飲みたいな、と思う時があります。
昼間の頭の疲労をリセットして、少し心を解きほぐしてから眠りにつきたい。そんな気持ちになりますね。
これは常々思ってきたことなんですが、オーストラリアのワインって実は、おいしいですよね。
日本ではあんまりメジャーではないと思いますが。
日本では、ワインと言えばやっぱりフランス?イタリア?近年ではチリやアメリカのカリフォルニアワインなども手軽に買えるようです。
が、やっぱりおいしくて品質がよい『高級ワイン』といえば、誰もがフランスを上げると思います。
でも、おいしいワインって、値段も高い、ですよね~。
私自身そんな感覚がありましたが、パースに来て驚いたのが、「ワインが安い!」
冗談で「オーストラリアはワインが水より安い」なんて言われるけど(笑)、それも言い過ぎじゃないだろう、ってくらい、安い。
まあもちろん、高いものもありますけどね。
さらに驚くのが、「安かろう悪かろう」ではないこと。
1本$10前後のワインもそれなりに悪くない味だし、$20以下でおいしく飲めるワインも多いです。
オーストラリアの人にとって、ワインはちっとも『気取った』『高級な』ものではなく、本当に身近なお酒です。
実際に、パースから車で30分の距離にあるスワンバレーは、ワインの生産地で、ワイナリー巡りは観光客に人気です。
他にも西オーストラリア州でいえば、マーガレットリバーを含む「西オーストラリア南西部(South West)」と呼ばれる地域は、ワイン作りが盛んです。
パースから南にかけてのこの土地は、気候も土壌も、ワイン作りに適しているようです。本当にたくさんのワイナリーがそれぞれ素晴らしいワインを作っています。
味については個人の好みもあると思いますが、オーストラリアのワインは、「この味でこの値段なら、ワインを飲むのが楽しい」と思えるようなバランス感覚のワインが多いと言えます。本当に敷居が高くなく、普段着感覚で楽しめるのが、オーストラリアワインのいいところ!
私はパースに来てから、(安いものを中心に(笑))色んなワインを試してみました。
今回は、その経験から私自身が特に気に入っているもので、『低価格!』かつ『パースで購入しやすい!』ワインをピックアップしてみました。
ちなみに、私はソムリエールでもなんでもありませーん(笑)。完全に個人的な好みで紹介しています。
が、これから旅行などでパースに来る予定がある方の、お土産選びの参考になればうれしいです。
また、パース以外のオーストラリア国内で買えるものもあるので、オーストラリア旅行のお土産情報としても役立つかと思います。
もちろん、パース在住者のみなさんにも、ぜひ!
Sittella(シテラ)
Sittella は、スワンバレーにある人気ワイナリーです。パースに来たなら、私が一番におススメしたいのが、ここのワイン。どれを選んでも間違いなし!
特に白ワインは、雑味がなく洗練された味で、私は大好きです。
ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)は、とても優しく繊細な口当たりで、日本人の味覚でも本当にすんなりと飲むことができます。甘すぎず、軽すぎず、風味は豊かだけどどこまでもクリアな飲み心地。
私はオーストラリアに来るまで、白ワインが苦手でしたが、Sittella の白ワインを飲んでからその美味しさに目覚めました。
食前酒として飲んでも強すぎないし、食事中に楽しんでも料理の邪魔をしない、絶妙なバランスが最高のNo.1ワインです!
また、発泡ワイン(スパークリング・ワイン)をお探しなら、シェニン・ブラン(Sparkling Chenin Blanc)は超おすすめです。
※日本語では一般的にシュナン・ブランと表記されますが、英語発音は「シェニン」の方が近いです。
ほどよい酸味と、微かな甘み。お祝いのテーブルには最高に合います。
味のバランスが本当に絶妙で、とっても飲みやすいです。危険すぎるー!
我が家は、毎年クリスマスを家で祝う時は、『このスパークリング・シェニン』と決めています。
より低価格の、Silk(白)、 Shiraz Grenache Tempranillo(赤)も、値段以上においしく飲めるワインです。
オーストラリアならではの『シラーズ(Shiraz)のスパークリング(Sparkling Shiraz)』もありますし、より高価で個性的なワインももちろんたくさんあります。
Sittella のワインは、どれも本当によいワインなのに、価格帯も良心的。パース旅行のお土産にもピッタリのセレクションです。
- Sauvignon Blanc $22
- Sparkling Chenin Blanc $22
- Silk $17
- Shiraz Grenache Tempranillo $18
- Sparkling Shiraz $32
※価格はセラードアで購入の価格(1年前の価格なので変わっているかも)
ワイナリーのセラードアでは、試飲もできます。
パース周辺のリカーショップでも売っているところがあるかもしれません(未確認です)。
◆ワイナリー公式ウェブサイト:SITTELLA
Mad Fish(マッドフィッシュ)
カメのマークが目印のMad Fish。マーガレットリバーにあるワイナリーが製造しています。
特にこの『小さい金のカメ』Gold Turtle シリーズがいいですね。
赤と白があります。特に赤は、シラーズ(Shiraz)またはカベルネ・メルロー(Cabernet Merlot)がありますが、どちらも味がよいです。香り・渋み・甘み・深み、すべてが程よいバランス。赤ワインの豊かな風味はありながら、角がなく、違和感なく飲めます。どんな場面にも合うワインだと思います。
白もおいしいです。
もうひとつ、『大きいカメ』のラベル(Premiumシリーズ)もあるんです。
こっちの方がGold Turtleより $5 ほど安くなっています。
が、これは私の個人的な意見ですが、やはりPremiumよりGold Turtleの方がおいしい!なんていうか、やっぱり味のバランスがよく、調和が取れている感じがします。お土産にするなら、個人的には Gold Turtle をおススメしたいです。ただ、Premiumもそんなに悪くはないです。
- Madfish Gold Turtle シリーズ $15.95(Dan Murphy’s)、$22(BWS)
- Madfish Premium シリーズ $10(Dan Murphy’s)、$17(BWS)、$18(LIQUORLAND)
◆ワイナリー公式ウェブサイト:BURCH FAMILY WINES
Vasse Felix(ヴァス・フェリックス)
Vasse Felix も、マーガレットリバーにある有名なワイナリーですね。
一度行ったことがありますが、試飲させてもらったところ、どれもグレードの高いワインでした。
高いワイン、安いワイン、それぞれの良さはあると思いますが、やはり高い値段がついているワインは、飲み比べると、香りの深みや広がりが全然違うんですねー。
それは使っているブドウの質や、熟成方法(金属のタンクか?オークの樽か?)、熟成期間などによって変わり、やはり手がかかっているほど自然に生み出された複雑な香りが増すんですね。
Vasse Felix では、そのような高級な名ワインも作っているんですが、私のような庶民(笑)でも等身大で楽しめる低価格ワインも製造しています。
それが、Classicシリーズ。
白ワイン(Classic Dry White) は、パースのリカーショップならどこでも置いてあるのでは?というほど、定番の白ワイン。
飲んでみればわかりますが、程よくフレッシュな酸味と、甘過ぎずさわやかな飲み口。人を選ばない白ワインだと思います。
親しいお客さまに出す時、失敗したくない時、お高いワインを買うほどではないけど……という時に、これなら間違いなし!って感じです。
同シリーズの赤ワイン(Classic Dry Red)もあります。私自身はあまり飲んだ記憶がないのですが。
また、もうちょっと本格的な風味の白ワインを味わいたいなら、Filius Chardonnayもおすすめです。こちらはオークの樽で熟成させたものです。お土産用ならこちらが良いかもしれません。
- Vasse Felix Classic Dry White/Red $14.95(Dan Murphy’s)、$22(BWS)、$22(LIQUORLAND)
- Vasse Felix Filius Chardonnay $19.90(Dan Murphy’s)、$31(BWS)、$29(LIQUORLAND)
◆ワイナリー公式ウェブサイト:VASSE FELIX
Houghton(ホートン)
Houghton といえば、スワンバレーでおなじみのワイナリーですよね。
パースのリカーショップならどこでも売っている!と言っても過言ではないでしょう。パースローカルのカジュアルワインとしては、超有名どころです。
もちろん、ワイナリー自体は高級ワインも作っているのですが、手軽に買えるClassic シリーズは、とにかく値段が安い!
おそらくパースのどのリカーショップでも$10以下で買えるのでは?
オーストラリアでこの価格帯で買えるワインとしては、南オーストラリア州のワイナリーJacob’s Creek(ジェイコブス・クリーク)のワインが有名ですが、西オーストラリアでは Houghton のこのシリーズもたいへん浸透しています。
赤・白ともに幅広いラインナップになっていますが、どちらかといえば白の方が飲みやすいかな、と個人的には思います。
ブレンド白ワイン(White Classic)は、本当に「カジュアルな白ワイン」らしい味。
よりスッキリした味が好みなら、ソーヴィニオン・ブラン・セミヨン(Sauvignon Blanc Semillon)も飲みやすいです。
正直、味に関しては「絶対おすすめ!」と言いたくなるほどではないけれど、値段を考えると申し分ないのでは?と思います。
あらゆる意味で、気軽に飲むにはちょうどよい感じのワインです。たとえばビールのような感覚で、軽く飲みたい時におすすめ。
キリッと冷やして飲むのが、美味しくいただくコツ!
また、スワンバレーにあるワイナリーのセラードアでは、スパークリングや高級ラインのものも試飲&購入できます。
- Houghton Classic シリーズ $6.95(Dan Murphy’s)、$10(BWS)、$10(LIQUORLAND)
◆ワイナリー公式ウェブサイト:HOUGHTON
Taylors(テイラーズ)
南オーストラリア州で作られている、Taylors のワイン。
オーストラリアではわりと有名なワインメーカのようで、パースでもたいていどこのリカーショップでもみかけます。
最も低価格なのが、タツノオトシゴのラベルがカワイイ promised land シリーズ。
値段はお手頃なのに、味はしっかりとしていておいしい!
テーブルワインにふさわしい、人を選ばない飲みやすさです。
特に私の好みは赤です。カベルネ・メルロー(Cabernet Merlot)はとてもバランスがよく、個性的なワインは苦手、という人にもとっつきやすい味ではないでしょうか。カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)やシラーズ(Shiraz)のノンブレンドもよいです。
どれも、価格を考えると信じられないくらい、楽しめる味です。
私達が初めてオーストラリアに来て、初めて購入したワインが、実はこの promised land のカベルネ・ソーヴィニヨンでした。
その時、新天地に降り立った私達夫婦にとって、『promised land(約束の地・希望のある場所)』という言葉はなんともいえない意味深な響きだったんです。それでなんとなく手に取って、買ってみました。
それが初めて飲んだオーストラリアワインだったのですが、イメージしていた以上においしくて、驚いたのを覚えています。
それ以来、この promised land シリーズは、家でちょっとリラックスしながら飲むカジュアルワインとして、我が家の定番になっています。
また、Taylors Estate シリーズは、promised land より数ドルほど割高になっていますが、こちらも安定したおいしさです。
どれもおいしいと思いますが、特に私のおすすめは、Merlot(メルロー)ですね。
オーストラリアの赤ワインと言うと、濃厚な渋みが特徴のシラーズが有名ですが、この Taylors Estate のメルローは明るくふくよかな味。赤ワインの強い味がちょっと苦手、という人も、このメルローなら飲みやすいと思います。お土産にもちょうど良いのでは?
より高価なシリーズもありますが、私は飲んだことがありません……が、興味ある方はそちらも試してみてくださいね。
- Taylors promised land シリーズ $11(Dan Murphy’s)、$13-15(BWS)、$10(LIQUORLAND)
- Taylors Estate シリーズ $12(Dan Murphy’s)、$19(BWS)、$18(LIQUORLAND)
◆ワイナリー公式ウェブサイト:TAYLORS
Yellow Tail(イエローテイル)
日本で「オーストラリアワイン」といえば、もしかしたら一番知られているのが、この [ yellow tail ] かも?
日本ではサッポロビールが販売しているみたいですね。値段も1000円くらいで売られているようです。
パースでも、yellow tail はどこのリカーショップでも見かけますね。
NSW州のワインメーカーが作っています。
日本でも販売されているということで、以前試しにメルロー(Merlot)を買ってみましたが、意外にも、値段の割には悪くないと思いました。
やや甘めで、ワインを飲み慣れない人も親しみやすい味だと思います。
私自身は、甘くない方が好みですが、ちょっと飲みたいなーという時に、この価格ならいいかも?って思えます。それ以来、時々買うことがあります。
yellow tail シリーズは、現在世界50か国以上に輸出されている(※ワイナリーウェブサイトより)そうですが、飲んでみて本当に敷居が低く、気軽に飲めるキャッチ-な仕上がり。カジュアルワインとしてはよくできているんじゃないでしょうか。
価格が手ごろなので、パースに限らずオーストラリアに来たなら、一度は試してみても損はないかもしれません。
- yellow tail シリーズ $8.95(Dan Murphy’s)、$10(BWS)、$10(LIQUORLAND)
◆ワイナリー公式ウェブサイト:CASELLA
最後に
各種ワインの価格については、パースで展開している大手リカーショップについて調べました。
ただし、ネットショップ価格であり、記事執筆当時のものですので、参考程度に見ていただけるとよいかと思います。
以下、それぞれのお店の代表ウェブサイトにリンクを貼っておきます。店舗の場所については、そちらから調べてください。
オーストラリアのワインは本当に多種多様で受け皿が広いなぁ……と感じます。
今回はリカーショップで買えるプチプラワインを取り上げましたが、ワイナリーのセラードアを訪れると、各ワインメーカの「こだわりのワイン」に出会うことができます。ちょっと値段は高いですが、技術と個性が作り上げるクラフトワインは、やはり素晴らしい味わいです。
いつかは、そんなワインをためらわず買えるようになりたいなぁ〜(笑)。