先日、料理に使っていた日本酒が切れてしまったので、買いに行きました。
私は、いつも「豪酒」という、オーストラリア産の米を使いオーストラリアで醸造されている日本酒?を使っています。
最近は、Dan Murphy’sというリカーショップで、ワインなどと一緒にまとめ買いすると若干安くなるので、そこで買っていました。
・・・が、いつものようにお店にいってみたら、在庫切れ。
そこで、店員さんに話を聞いてみると・・・
どうやら、西オーストラリアのディストリビュータがこの商品の取り扱いをやめた?とかで、もうどこのDan Murphy’sでも、店頭にはないんだそうです。ネット注文で配達を頼むしか買う方法はない、と言われました。
えーそうなの!!!
さらにその後、パースで日本食材を取り扱っているあるお店でも、つい最近から「豪酒」が入荷しなくなった、とかいう話を小耳に挟みました。
もうパースでは、店頭では買えないんでしょうか・・・豪酒。
というわけで、我が家はDan Murphy’sのデリバリーで1ケース(12本)まとめて注文しました。
これでしばらくは安心(*^^*)。
※パースCBD周辺にお住いの方で、豪酒が欲しい方、1本$20でお分けします。
引き渡しは、基本シティにて、またはご相談に応じます。問合せ欄よりご連絡お願いします。
さて、料理用の酒が手に入ったところで。
今回は、我が家で一番人気のメニュー「から揚げ」を、オーストラリアで簡単に(しかもおいしく!)作るレシピです。
ポイントは、アノ粉を使うこと・・・
お菓子作りに使う小麦粉で、から揚げ?
唐揚げ、子ども達が大好きなんです。
子ども達の誕生日に、「何食べたい?」って聞くと、
「からあげ!」。
普段、揚げ物ってあんまりしないのですが、それでも時々必ず出番がやってくる、からあげ。
日本の色んなレシピを見ると、鶏もも肉をつけ汁に漬けた後、片栗粉、または小麦粉と片栗粉をブレンドした粉をまぶして揚げる、というのが一般的なようで、実際私も日本ではずっと、片栗粉+小麦粉の衣で作っていました。
まあこちらでは、片栗粉って一般的ではないので(日本食材のお店に行けば買えますが)、私はよく片栗粉を使うレシピでは、代わりにコーンフラワー(corn flour)で代用したりもします。
そして、小麦粉といえば・・・
そうそう、日本では、小麦粉というと、「強力粉」「中力粉」「薄力粉」と分かれていて、
・強力粉~グルテンというたんぱく質の量が多く、パン作りに向いている。
・中力粉~グルテンの量が中くらいで、うどん作りに向いている。
・薄力粉~グルテンの量が少なめで、スポンジケーキ、焼き菓子、揚げ物の衣に向いている。
というふうに選び分けるようになっています。
から揚げなどの料理に使う場合の小麦粉は、だいたい「薄力粉」になりますね。
けど、パースに来て「薄力粉」「強力粉」を探した時・・・ない!
こちらでは、そのような区分けは、(まったくないわけではないけれど)一般的ではないようです。
その代り、こちらのお店では「Plain flour」「Self-raising flour」という2種類が必ず置いてあります。
・Plain flour ~ 普通の小麦粉
・Self-raising flour ~ 小麦粉に膨張剤などが加えられているもの(ベーキングパウダーがあらかじめ入った小麦粉、って感じ)
この辺のことは、過去にGITS internationalのブログにて『薄力粉も強力粉もない??パースでお菓子やパンが焼きたい時に。』という記事を書いたので、興味がある方はそちらも読んでみてください。
Self-raising flourに添加されている膨張剤(raising agent等と表記されています)は、メーカーによって多少違いがあります。
が、たいていBaking soda(raising agent 500) いわゆる重曹と、その他の添加剤が入っています。
普段は、Self-raising flourは焼き菓子やパンケーキを焼く時に使います。
ですが、ある時何かのレシピで「小麦粉とベーキングパウダーで揚げ物がカラッと揚がる!」というのを見て、だったらから揚げの衣にSelf-raising flourを使ってみたらどうかな?と思い立ち、やってみたら・・・予想外にいい感じにできあがりました。
それ以来、我が家ではから揚げの衣にはSelf-raising flourを使うようになりました。
仕上がりは、小麦粉+片栗粉よりも、よりクリスピーで、ボリュームのある食感に揚がるような気がします。
そして、細かいことをしなくても、安定してカリッとした仕上がりになるように思います。
好みもあるかと思いますが。
また、小麦粉+片栗粉の時は、粉が揚げ油の底にたまりがちで、油の再利用もしづらく、後始末もちょっと面倒でしたが、このやり方だと油が汚れにくいので、片づけもやりやすい(笑)。
やっぱり手間がかからずカンタン、というところが、リピートレシピのポイントですね(笑)。
もちろん、残ったSelf-raising flourは、マフィンやパンケーキに使いましょう♪
海外で作るクリスピーな唐揚げのレシピ
下味をしっかり効かせた、クリスピーな食感が食べごたえのある、から揚げの作り方です。
Self-raising flourは、なんでもOKです。
一応、うちでよく使うものは、これ。
添加されている膨張剤(raising agent)は、ブランドによってさまざまですが、このLIGHTHOUSEは比較的最低限の添加物しか入っていない(重曹(500)、酒石酸カリウム(336))ので、私はこれを選ぶことが多いです。でも、ない時は他のを買うこともあります。
後は本当に、鶏肉をつけ汁に漬け込んでから、粉をまぶして油で揚げます。
揚げ油は、好みのものを。うちでは、遺伝子組み換えでない(Non GM)と書かれたオーストラリア産キャノーラオイルを使っています。
材料のラパデュラシュガーは、ない場合はきび砂糖(raw sugar)等で代用してみてください。
By 6月 29, 2015 Self-raising flourを使った、下味しっかり、こんがり茶色、クリスピーな食感の唐揚げのレシピ。 WordPress Recipe Plugin by ReciPress海外で作るクリスピーなから揚げ
材料
作り方
※肉を漬け込む時間は調理時間に含まれていません。
ポイントは、手順1でしっかり冷蔵庫で冷やすこと。
そして、手順2では、粉を入れたら短時間で手早く作業し、すぐに揚げること・・・だと思います。
唐揚げを揚げる時の油の最適温度は180℃くらい、と言われますが、私は温度計は使ってません(汗。
手順2でつけ汁と混ざった粉をほんのわずか、油の中に入れてみて、いったん沈んですぐに上がってきたら、油の温度はちょうどよく、揚げはじめてOK。
油の温度を落とさないように、、、
うちは、専用の揚げ物鍋というのがなくて、普通の厚手の片手鍋を使ってしまいます。
小さいので、この肉の量だと4回は揚げていますが。
初めて挑戦する場合は、半量くらいで試してみるといいかと思います。
この日のメニューは、から揚げ、コールスローサラダ、玉ねぎとSnow pea sproutのスープ、家庭菜園のグリーンリーフ、ごはん、でした。
最初にから揚げの肉に下味をつけて冷蔵庫に入れて置き、それからサラダ、スープ・・・を作り、最後にから揚げを揚げる、という手順です。
肉大好きの長女は、「やっぱりこれがいちばーん好き~♪」と言ってほおばっていました(笑)。
そして、普段チキンを食べたがらない息子も、から揚げだけはパクパク食べる(笑)。
結局この日は、「多めに作って、残ったらみんなの明日のお弁当に入れちゃおう~」と思っていたら、3つしか残りませんでした。
うれしい悲鳴。
そういえば以前、娘のお友達(タイ人の女の子)が遊びに来た時にも、夕ご飯にから揚げをごちそうしたことがありました。
その子は最初、「夕ご飯は家で食べる」と遠慮していたのに、気が付いたら一番多く食べていた(笑)。
みんな大好きですね、から揚げ。
余談ですが・・・
今はこんなふうにから揚げを作っている私ですが、実は10年くらい前までは、から揚げとは「から揚げ粉」を使って作るものだ、とずっと思っていました(笑)。
私の母は、あまり料理が得意ではありませんでした。
私が子どもの頃、母は都市銀行で正社員として働いていましたが、当時では女性が子育てをしながら正社員として働くことは、まだまだものすごく珍しかった時代でした。
週休2日制でもなかったし、育休もなかった、そんな時代に、フルタイムで働きながら家事育児をすることは、どれだけ大変だっただろう・・・と今の私は思います。
忙しい中、私と妹に一生懸命ごはんを用意してくれた姿は、今でもよく覚えています。
けれどそんな状況だったので、うちでは手の込んだ食事などはめったに出てこなかったし、若い時から時間をかけて料理をしたことがなかった母は、あまり料理が得意ではありませんでした。
だから子どもの頃から、私は、からあげはから揚げ粉で作るものだと思っていたし、みそ汁のダシも、野菜炒めの味付けも、ちらしずしの具も、全部市販品の「○○の素」を使うものだ、とずっと思っていたんです。
けれど、自分に娘が生まれて、同じくらいの子どもを持つ先輩ママさん達と交流をする中で、色んな料理の作り方を教わりました。
「こうすればできるんだよー」とコツを教えてもらったら、今まですごく難しく感じていた料理が、すんなりとうまくできたりして。
そんなふうに、周りのママさん達から色々と教えてもらう中で、徐々にレシピを読むだけでもイメージができるようになり、だんだんと料理の幅が広がってきました。
から揚げは、今は13歳の娘が幼稚園に入った頃。同級生のママが作ったから揚げを食べさせてもらったらとてもおいしくて、私はすっかりから揚げ粉で作ったものだと思っていたら、「そういうのは使わなくてもできるよー。酒としょうゆと・・・」って材料を教えてくれたのです。
それで、家に帰って、ネットでレシピを調べつつ、初めて「から揚げ粉」を使わないでから揚げを作ってみました。
・・・できた!!
今思うと、たぶん出来はそれほどよくはなかったと思います・・・
でも、市販品を使わなくちゃ作れない、と思っていたものが、家にいつもある基本的な材料だけで作れた、ということに、私はとても感激したのです。
食べ物というのは、本当はシンプルな材料で、ちゃんと作れるものなんですよね。
でも今の世の中、忙しさを補うために、多くの食べ物は工場で作られ、私達はそれをお金を出して買っている。。。それだけのこと。
こういうことに気づいて以来、日常的に使っている市販品があれば、「自分で作れないか?」と思うようになりました。
たとえば、カレールーを使わなくても子どもが大好きなカレーを作るには?と考えて、できたレシピが、コレ↓。
子どもも大人もみんな大好き!スパイスで作る、辛くない簡単カレー(GITS internationalのブログより)
特に子ども達は辛みや香りがあると食べたがらないので、彼らの要求に答えるためでもあったし、食の安全という面から、子ども達に食べさせるものはできるだけ手作りしたい・・・という理由ももちろん大きいです。
でもそれだけではなく、複雑に見える食べ物や味付けを、一つ一つ素材を解きほぐし、それらが「シンプルな普通の食べ物」から作られることを確かめること、、、それを自分で実現してみるということに、私は単純に面白さを感じたのです。
「これがなければ、これを買わなければ、おいしい食事は作れない」・・・自分の中にあるそうした思い込み、壁、を、自分自身で取っ払っていくこと。私にとって料理の面白さって、そんなところにつながっている、と思います。
パースに来て、日本とは違う食事情に、困ることもたくさんありますが、ここでいろんな工夫をすることもまた、私にとってはそんなプロセスの延長だと感じています。
タイヘンだな~!と思いつつも、同時に面白さを感じています。
私の周りには料理上手なスーパーママさん達がいっぱいいたし、ネットを見れば料理上手な方々が数々の黄金レシピを発表しているので、本当は私がレシピを書くなんて、おこがましいような気持ちになるのですが(笑)。。。
でも、オーストラリアという、日本にいた時と料理の環境も違う中で、自分自身が工夫していることを、同じことで困っている人に伝えられたらいいな、と思って、いつもブログを書いています。
昔、自分自身がそうして教えてもらったように!
トラックバック URL
https://perth-zanmai.com/wp-trackback.php?p=1361