ようやく春の訪れを感じる、最近のパース。
先週は、30℃まで気温が上がり、すでに初夏を思わせる日もありました。
そうかと思うと、次の日は嵐のような荒天だったり。
また気温が下がって、肌寒い朝だったり。
それでも少しずつ日の出は早くなり、寒さも和らいできていると思います。
今回は、最近私がハマっているメニューを紹介しようと思います。
beetroot(ビーツ)はオージーに人気の野菜?
パースの冬というのは、寒いし天気は悪いし、陽も短い。
おまけに、公的な祝日もない。
日本では、寒い冬は冬なりに、クリスマスやお正月もあるし、時々雪が降ったり、温泉に入る楽しみもありましたが。。。
そんな退屈で長い冬。
週末の夜にオーストラリア産のワインを飲みながら、子ども達を早く寝かさなくちゃ、という心配もせずにいつもよりのんびりと夕食を食べる・・・それが我が家のささやかな息抜き。
そのワインのお共に、最近私のお気に入りなのが、ビートルート(beetroot)のサラダです。
オーストラリアやイギリスではbeetrootと言われるこの野菜、アメリカではbeetsやtable beetなどと呼ばれるそうです。
ちなみに日本では、ビーツと呼ばれているようです。
私はパースに来て、初めてbeetrootを知りました。
私が印象に残っているのは、以前、MacDonaldがオーストラリア国内で期間限定発売した「オージービーフのハンバーグとbeetrootを挟んだハンバーガ」のCMです。そのバーガーをがぶっとかじると、beetrootの真っ赤な汁が垂れて、白い服にシミをつくる・・・それに気づいたパートナーがシミを拭いてあげようとするのを断って、満足そうにほおばっている男の人。
なんだ?あの赤い汁は・・・beetroot???
あの赤いカブが、オーストラリアではそんなに人気なのか!
と思いました。
こちらでは、beetrootは本当に日常的に売られている野菜ですし、サラダのパックやジュースなどにも入っているのをよく目にします。
また、オーストラリアのレシピ本などを見ていると、素材としてたびたび登場しています。
そんなことからも、beetrootはこちらの人にとってはかなり馴染みのある野菜なんだな、と思いました。
beetrootがヘルシー志向の人達に愛される理由?
beetrootは、何より「健康によい野菜」として有名です。
特徴的なこの「赤い色」は、ベタニン(Betanin)と呼ばれる色素の一種で、天然の着色料としても用いられているほどの鮮やかな色。
このベタニンは、抗酸化物質を含んでおり、細胞が酸化して傷むのを防ぐ作用があるそうです!このような抗酸化作用の他、抗炎症作用、またデトックス作用があると考えられているそうです。
また、抗ガン作用も指摘されています。
他にも、抗酸化作用のあるβカロチンやビタミンC、細胞の再生産を促す葉酸、老廃物の排出を促すカリウムや水溶性食物繊維、造血作用を持つ鉄分、などを豊富に含むそうです。
また、beetrootに含まれる成分が、循環器系の機能を補助し、血圧を正常に保つ効果があることがわかっています。
まさに「健康に有益な栄養素がぎっしり詰まった野菜」と言えるのでは!
これが、健康志向の強いオーストラリアの人々に大人気の理由かも?
これらの栄養素は、新陳代謝を促し、細胞の再生産を促してくれるということで、いつまでも健康的で若々しさを保ちたいなら、ぜひ日常の食卓に取り入れたい野菜ですね。
beetrootのもう一つの魅力は、自然な甘さ。
噛むと、食感は確かにカブであり、根菜系なのですが、さつまいもやとうもろこしのようなやさしい甘さが口に広がります。
たとえば、サラダにオレンジやモモをごく普通に入れるこちらの料理の感覚では、このbeetrootの甘さもまた、よいアクセントとして料理に取り入れられているのかもしれません。
beetrootの食べ方としては、ジュースにしたり、生のものを細く刻んでサラダに入れたりして、生のまま食べることもできます。
また、ゆでる、蒸す、焼くなど加熱してから、サラダやサンドイッチに入れるなど。
ヨーグルトに混ぜたり、チョコレートと合わせて焼き菓子に混ぜたり・・・とフルーツ感覚で使うレシピも、見かけますね。
鮮やかなカラーと共に楽しめそう。
先に述べたbeetrootのベタニンは長時間の加熱に弱いらしいので、生で食べた方がより栄養面では優れているそうです。
加熱する場合は、葉の付け根を数センチ残し、皮もむかずに、丸ごと加熱し、その後冷ましてから葉の付け根や皮を取り除くと、栄養素が残りやすいそうです。
また、beetrootは葉も食べられます!
サラダ用の若葉も売られているし、葉付の株を買えば、葉の部分は炒めものなどに利用できるそうですよ~。
こちらも同様に、栄養素をふんだんに含んでいるとのこと。
フェタチーズと合わせた甘辛ミックスのサラダ
手軽なbeetrootの食べ方として、うちでは、生のまま細切りにして、ビネガー、オリーブオイル、塩、こしょう、で和えて食べることもあります。
ですが、最近私が大好きな食べ方は、火を通して柔らかくしたbeetrootを、フェタチーズ(fetta cheese)と合わせてサラダ風にして食べます。
フェタチーズは、オリジナルはギリシャで作られるヤギのチーズだそうです。
が、オーストラリアでは、牛乳で作られたものが売っています。
そして、気泡が入ったようなホロホロとしたタイプのもの(ギリシャ風(Greek style)と表示される)と、普通のなめらかなタイプ(デンマーク風(Danish style)と表示されることも)のものが売っています。
うちは、なめらかなDanish styleを使いますが、好みでGreek styleでも。
beetrootは、(葉がついていたら根元数センチほど残してカットし)洗って、丸ごとアルミホイルで軽く包んで、200℃くらいのオーブンで1時間ほど焼きます。
竹串を挿してみて、柔らかくなっていればOK。
そのままオーブンから出して、冷まします。
1時間焼く。。。というのが、ちょっと時間がかかって面倒に感じますが、逆に時間さえあるなら、オーブンに放り込んでしまえば後は放置しておいて大丈夫。ゆでるよりも、水が少なくなる心配とかしなくて済むので、楽です。
家で過ごせる週末などに、昼間焼いておいて、ディナータイムにカット&盛り付け。
サラダ用の葉に、皮をむいて8~12等分にカットしたbeetrootと、適当に刻んだフェタチーズを合わせます。
葉ものは、好みとかその時手に入る物で、なんでもアレンジができます。
この時は、beetrootの若葉が売っていたので、それとミントの葉を合わせてW-beetrootのサラダ(笑)。
他に、rocket(ルッコラ)などのちょっとスパイシーな野菜とか、ハーブも合います。
オリーブオイルとフレッシュレモンの絞り汁、塩とコショウをパラパラッと振って。
フェタチーズは、チーズ特有のクセはあまり強くなく、適度に塩気があり、それがbeetrootのやさしい甘みと絶妙なマッチングなんです!
素材そのものの味と組み合わせだけで、こんなにおいしくなるとは!クセになります~。
子ども達はあまり食べたがりませんが、このおいしさがわからないのは、しかたがない(笑)。
ワインのおともには、本当にピッタリです。ヘルシー感も◎。
beetrootは、パースではほぼ通年安定して出回っているというのが私の感覚です。
極端に暑さ寒さの厳しい時期以外は、一年を通して比較的栽培のしやすい野菜だそうです。
選ぶ時は、株はあまり大きすぎないものの方が、調理がしやすいし食感もよいです。
最後に、レシピというほどのものではありませんが、手順をまとめておきます。
材料は目安です。
オーブンの温度、焼き時間などは、様子を見ながら調整してください。
By 9月 15, 2015 栄養満点のbeetroot(ビーツ)を塩味の効いたまろやかなフェタチーズと合わせたシンプルサラダ。素材の組み合わせを楽しむオーストラリアらしいサラダです。 WordPress Recipe Plugin by ReciPressbeetroot(ビーツ)とフェタチーズの大人サラダ
材料
作り方
また、beetrootを焼くのがめんどくさい・・・という時に。
冬におすすめ、ビートルートを使ったコールスローサラダのレシピはこちら↓
パースの冬の旬野菜と、ちょいオーストラリア風?コールスローのレシピ。
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