1月1日~5日にかけて、家族でキャンプに行った旅の記録。
前回は、旅の準備と、1泊目のキャンプ場へ行くまでの話でした。
西豪州の世界遺産モンキーマイアへ。チープな家族旅の記録~持ち物と往路編
さて、今回は2日目、いよいよモンキー・マイアへ・・・
キャンプ場からモンキー・マイアまでの道
宿泊したナンガ・ベイ・リゾート(Nanga Bay Resort)から、デナム(Denham)を通って、モンキーマイア(Monkey Mia)まで、約70km以上の道のりを行きます。
モンキーマイアでは、スタッフにより、海岸を訪れたイルカ達にエサをあげており、一般の人々もそれに参加する機会があります(Dolphin experience)。
これは、おもに午前中の早い時間に行われますが、時間は決まっていないそうです。
イルカがやってきた時に行われる、とのこと。
1日3回(イルカが訪れた時)まで、というルールのもとで、イルカ達の捕食行動を損なわないように厳密に観察しながら、少量を与えているそうです。
イルカを見るなら、朝早く行かなくちゃ!
それともちろん、せっかくモンキーマイアに行くなら、ビーチで泳ぎたいし、娘は釣りをしたい。
そんなわけで、あれこれと持ち物を用意して、朝ごはんを食べて、キャンプ場を出た頃には、すでに8時過ぎ~(汗)
ああ、朝早く出るはずが・・・
朝日の中で改めて、壮大なスケールの風景に見とれつつ・・・Shark Bay Roadを進みます。
あたりは、茶色の地面に、西オーストラリアによく見られる低木がポツポツと生えている、ブッシュランド。
見渡す限り、どこまでも、どこまでも、続いています。
途中の眺望スポットで、少しだけ車を止めて、休憩。
エメラルドブルーの海が見えました。
ホント、地図で見ると小さく見えるのに・・・なんて大きいんだろう、大地って、海って、地球って・・・!
そのままさらに北上し、デナム(Denham)という町に立ち寄りました。
そこで給油をし、氷とフィッシングのえさを買い、トイレに行って、再出発。
デナムを出ようと住宅地を走っていると、何かが道を歩いている・・・
え、エミュー?!!
家族一同、車内は大盛り上がり(笑)。
野生のエミューが市街地に紛れ込んだのでしょうか。
市街地と行っても、デナムは小さな港町なので、ちょっと住宅地を抜けるとすぐにブッシュランド。そこから来たのでしょうか。
車に轢かれないように気をつけてね。
この目で見たモンキーマイアは
さらに2、30km走り、いよいよモンキーマイアに到着しました。
入り口で、モンキーマイア保護区に入るための入場料を払います。
1日の滞在で、1家族$17でした。
入場の時に、「今日のDolphin experience(エサやり)はもう終わってしまった。明日7:30にこのチケットを持って来れば、Dolphin experienceに参加できますよ。」と係の人が教えてくれました。
あ、やっぱり・・・
まず、海水浴を楽しもうと、インフォメーションセンターを通り抜けてすぐのビーチへ行ってみました。
すでに人がたくさんいました。
ビーチのすぐそばには、オシャレな感じのカフェがあり、海を眺めながら食事をする人たちでにぎわっていました。
地上の広大なブッシュランドを抜けてやってきた私達にとっては、長旅の果てにたどり着ける隔絶の地、のような気がするけど・・・
ここは飛行機でも2,3時間でパースから来られるんですよね、そういえば。
モンキーマイアには宿泊施設もあるそうなので、ちょっと都会を離れた(地上の)離島リゾート、みたいな感覚で訪れる人も多いのかも。
海を泳いでいると、、、イルカがやってきた!!
こんなふうに、人々がいるところを、イルカの背びれがゆっくりと浮き沈みしていくのが見えました。
時には、2頭、3頭がそろって泳いでいることも・・・
こんな時、人々は泳ぎをやめて、遠くから見ていたり、写真を撮ったりしていました。
決して、イルカに向かって泳いで行ったり、触ろうとしたり、気を引くためにバシャバシャしてはいけないのです。
水族館のような「イルカとのふれあい」ではないけれど、イルカが暮らしている自然環境の中に、人がそっと入り込み、空間を共有するようすというのは、興味深いものでした。
モンキーマイアのビーチは、ほとんど波がなく、とっても穏やかで、遠浅でした。
息子も安心して、砂遊びや、浮きボートに乗って海を楽しむことができ、家族全員で海水浴を楽しめました。
水は澄んでクリアなのかと思ったら、意外とそうでもなかったです。
砂浜は粒子が荒めの砂ですが、水に入ると、海底は少しヌメッとするような、なめらかな砂でした。
そして海草が結構多かったです。
この豊富な海草の森が、さまざまな生物を育んでいるのだ・・・とインフォメーションセンターに書いてありました。
ビーチで泳いだあと、持参したお昼ご飯(即席サンドイッチ)を食べて、今度はフィッシングをすることにしました。
人でにぎわったビーチをちょっと離れ、フィッシングスポットへ行ってみました。
ずっと地続きの砂浜なのですが、ちょっと場所が変わっただけで、急に自然環境が変わりました。
穏やかで平和的だった先ほどのビーチとは打って変わって、波もあり、風がゴーゴーと吹いていました。巻き上げられた砂浜の砂が、砂嵐のように体にぶつかって、痛かった・・・。
でも、こんな広い場所に、人の姿はなく・・・野生のペリカンやカモメが、何にも阻まれることなく、過ごしていました。
静かで、視界に人口の建造物が何一つ目に入らない。
風が強くて人が過ごすにはちょっと難しい場所だけど、だからこそ、野生の生き物達にとっては、あるがままに過ごせる場所なのかもしれないな、と思いました。
娘はなんとか釣竿にしかけをセットして、投げてみましたが、風も強いし、苦戦していました。
かなり遠浅な浜なので、正直フィッシングには向かないんじゃないかなー、と思いました。
結局、釣りは他の場所でやることにしましたが、この壮大な景色を見れただけで、ここに来てよかった、と私は思いました。
こんな広大な自然の只中にいると、本当に私たち人間は、この地球が生みだした不思議な「自然」という世界の中に、間借りしているだけの、ちっぽけな存在なんだなー、というふうに思います。
人の生活から離れた自然の風景は、見ているととても美しいけれど、もしもこのような環境に身一つで放り出されたら、私は死んでしまうだろう・・・人間が心地よく住める場所なんて、地球上の、ほんの一部分なんだよなー。そして、人間が生きていけないような場所にも、繁栄している生命はあるということ。。。
人間ってそんな、弱い生き物なんだな。
私達人間は豊かな生活の中で、その事実を時々振り返るべきなんじゃないか、ってことを考えました。
デナムで再びフィッシングに挑戦するが
荷物をまとめて、デナムへ戻り、再びフィッシングをすることにしました。
途中、道の真ん中を、何かが歩いているのに遭遇・・・
え、エミュー???!!!
しかも、こっちに向かってくる・・・
思いっきり車をのぞきこんでる~(笑)。
車内大盛り上がり!!
ぶつからないよう、ゆっくりと通り過ぎました。
デナムに到着し、今度は桟橋で釣りをしてみました。
とにかく、この日が特別なのか、シャークベイがそういうところなのかわかりませんが、風がものすごく強くて、フィッシングの道具を扱うのにも苦労しました。
私は、息子が桟橋から落ちはしないかと心配で、ずっと息子の手をつないでいたので、写真を撮る余裕もありませんでした。
波間に黒い四角いものが漂ってる・・・と思ってよく見たら、大きなエイ!
かなり近くまでやってきました。
それも、結構な数が、波立った海面付近を、ひらひらと泳いでいました。
水族館でしか、見たことなかったよー!!
と、家族で盛り上がる場面もありましたが、結局魚は釣れませんでした。
再び来た道を戻り、Nanga bay resortで2泊目。
薄暗くなる中、慌ててごはんを作り、食べる頃は真っ暗。この日のごはんは、持参した材料で、お米に、チキンスープの素、ハム、玉ねぎ、にんじんを入れて炊き、ピラフ風に。
この日の夜は、とても風が強く、テントがすごい音を立てていました。
突風でテントの布がバタンッ!と大きな音を立てるで、子ども達は「ゴーストハウスだー(笑)」と盛り上がっていました。
支柱がギシギシ言うので、私は夜中にテントが倒れるんじゃないか、と心配していました。
夜中に、テントのくいが一本、あまりの強風で外れてしまい、テントがひしゃげてしまい、夫と二人で慌てて立て直す場面もありました。
夫がしっかりと杭を打ち込んでくれたので、その後は朝まで持ちこたえました。
最初は地面が固くて、くいを打つのに苦労したけど、「逆にやわらかい地面だったら、テントが倒れてただろうなぁー」と夫は言いました。
子ども達はそんな中でもぐっすり寝ていたけれど(笑)、大人は眠れない一夜を過ごし・・・
3日目は、ナンガ・ベイを後にし、約150km南にある、カルバリ(Kalbarri)という町をめざします。
その道中には、有名なカルバリ―国立公園があり、ホークスヘッド(Hawks Head)やネイチャーズウィンドウ(Nature’s Window )という、自然美を見られる有名なスポットがあります。
実は、もともとの予定では、私達はカルバリという町で、食材の買い物や給油をするために立ち寄るだけのつもりでした。
が、結果的に私達家族は、このカルバリで長い時間を過ごし、そしてこの旅の中でも、たいへん印象深い場所となりました。
それは次回の投稿で・・・
(つづく)
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