雨でも西オーストラリアの海を満喫!冬のパース観光に、AQWA。

西オーストラリアでは、スクールホリデーが終わりました!
公立の学校では、今週からTerm3が始まっています。

我が家の子ども達も、元気に学校に通っています。


先のスクールホリデーは、まさに冬のど真ん中。
そのため、雨の日が多く、寒い毎日でした。
特に、週末に限って、決まって雨、雨、雨・・・しかも、サッと降るシャワーではなく、嵐のような強い雨が続いていました。

雹 が降った日も!!

hail


季節がらしかたがないのですが、こんな天気だったため、あまり自然の中へ遊びに行くことができなかったスクールホリデー。

そんな中でも楽しめる場所へ、ある週末にでかけてきました。

水族館!

今回は、パースにある水族館「AQWA」のレポートを書こうと思います。


これから日本は夏休みに入り、パースに観光に来る方もいらっしゃるかと思います。
7月8月は、パースは雨の降りやすい季節ですが、万一天候に恵まれなくても、水族館なら楽しめます!


AQWAってどんな水族館?

パース圏内で、気軽にアクセスしやすいレジャースポットの一つ、AQWA。

AQWAは、The Aquarium of Western Australia を意味する愛称(略称?)です。

この水族館には、西オーストラリアの海に住む、水中の生物たちが展示されています。

 

「西オーストラリアの海」と一口に言っても、西オーストラリアって、広い!!

北は、熱帯性の気候で海水は温かく、サンゴ礁やマングローブが生い茂る海。

南極海に面した南の沿岸は、花崗岩で形成された海岸と、冷たく澄んだ海水の海。

そしてインド洋に面した西側は、白いさらさらの砂のビーチと、多様な地形が、豊かな生物を育む海。


場所によって、自然環境もそこに生きる生き物達の姿も、驚くほど異なります。
それは、海の中も、同じなんですね。

この西オーストラリアの広さと、多様な自然環境を、直に訪れて味わえるのがもちろんベスト!ですが、なかなかそれも難しい。
でも、このAQWAを訪れることで、さまざまな海の生き物を見ながら、その環境の違いに触れることができます。

考えてみれば、これってお得な体験・・・かも!?


展示は、地域ごとに区切られています。

 

◆Great Southern Coast

西オーストラリアの南側の海のコーナー。

エスぺランス(Esperance)、アルバニー(Albany)といった南極海沿岸と、マーガレットリバー(Margaret River)などのインド洋南部の海の生き物を展示しています。

南極海とインド洋の境目にあたるオーガスタ(Augusta)は、西オーストラリアの沿岸を北からやってくる大きな海流(Leewin Current)が、冷たい海水と出会う場所。海流にのって温暖な海域からやってきたサンゴや海の生き物と、冷たい海が混ざり合って、大変多様性に富んだユニークな環境を作り出しているそうです。


◆Shipwreck Coast

パースから北、ランセリン(Lancelin)あたりからカルバリ(Kalbarri)、シャークベイ(Shark bay)の海の生き物を展示しています。

滑らかな砂浜のランセリンから、北へ行くほどに荒々しい岩の切り立った海岸になっていきます。
有名なビーチやフィッシングスポットも多いこの地域。
おなじみの魚や海の生物が見られる水槽です。

個人的には、このコーナーが、AQWAの中で最も見ごたえがありました!

300万リットル(どんだけ!)入るという、オーストラリアで最も大きい水槽には、大きなサメやエイが悠々と泳いでいます。snapper(タイの仲間?)などの、食卓でもおなじみの魚も。他にもいろーんな魚が一緒に。

水槽はトンネルになっており、真横や真上に魚たちが泳ぐのを見ることができます。

AQWA1 

大迫力!!

AQWA2

海の中にいるみたい!

さらに、足元は「動く歩道」になっていて、立ち止まったままでも後ろから来る人を気にせず、集中して観賞できるのが素敵!
もちろん、一か所をじっくり見たければ、動く歩道の外に降りることもできます。

この水槽では、一般の人が「サメとダイビング」ができるアトラクションなども行われるそうです(要予約、プラス料金)


◆Perth Coast

パース周辺の海の生き物が集められています。

この地域は、白いサラサラの砂のビーチが多くありますが、海の中も同じように、浅い砂の海底が続いているそうです。
えびやクラゲ、イカ(Cattlefish)などが見られます。

◆Far North

西オーストラリアの北部。Broomeから、kununurraというノーザンテリトリーとの境目近くの地域の海について、展示しています。

いわゆる日本でいう「熱帯魚」、カラフルでトロピカルな魚たちが見られます。
また、小さいサイズだったけれど本物の「クロコダイル」も見ることができました。


◆Danger Zone

ここは、西オーストラリアの海の中で、危険!な海の生き物を集めたコーナーです。

毒があって、触ったり食べたりすると危ない生き物達ですね。

これは・・・西オーストラリアで海に行く前に、見て、知っておきたいかも!

海の中で、あるいは海岸で、これを見かけたら要注意、ってことですから。


色々とデンジャラスな生き物たちがいました。

たとえば・・・Corn Shell。

Corn shell

見た目はちょっと大きめの、変わった柄の巻貝。
ですが、このCorn Shellは、その歯に猛毒を持っているそうです。獲物が近づくと、貝の中から口を伸ばして噛みつき、毒を出し、筋肉を麻痺させて、食べるんですって・・・
Corn Shellには300以上の種類があり、模様も毒の強さもそれぞれ異なるそうです。
西オーストラリア周辺では、9種類の有毒なCorn shellが確認されているそうですが、最も危険なのがgeographer cone。ジェラルトンの北部に見られ、これまで12件の死亡事故があったとか。。。より一般的に見られるtextile cone shellは、少なくとも2件の死亡事故の原因となったようです。

おもしろい貝だ~!なんて、不用意に触ったら、たいへんなことに!!
解毒剤はないらしいです(汗)。


こんなふうに、西オーストラリア周辺の海で見られる、危険で面白い生き物達を、見ることができます。


◆Discovery Pool

Discovery pool

ヒトデやナマコなど、海の生き物を触ることができるプールです。
中には、小さいサメもいます。

 

◆Corals(Underwater Viewing Gallery)

Discovery Poolの隣には、大きな水槽があり、上から覗き込むと魚やサンゴが見えます。

この水槽は、階段を下りて下からも見ることができ、サンゴ礁を再現した展示としては、世界の中でも大規模なものだそうです。

 

水族館にイルカがいない?その理由。

西オーストラリアの、バラエティに富んだ海の生き物を、見て知ることができる水族館、AQWA。

この水族館の水槽に使用されている水は、すべて、すぐそばのインド洋から取り入れられています。
海水は、フィルターで濾過した後、すべての水槽に運ばれているそうです。
使用された水は、再び浄化され、海に戻されるとのことです。

人工の技術を利用しつつ、地元西オーストラリアのふんだんな海水を使用することで、コストを削減すると共に、飼育している生物たちにとってもより自然に近い水質を確保できるのだろう、と思いました。


また、この水族館には、日本でおなじみのイルカやアシカがいません。

つまらない、と思うかも?

でも、それには理由があるそうです。。。


詳しくはわかりませんが、かつてはAQWAにも、イルカが3頭いたそうです。
ところが、1999年に、イルカ達が全頭、死んでしまったそう。
AQWAの公式ウェブサイトにもちょこっと書かれていますが、何者かが毒を与えたのではないか、ということです。
ネットでググってみたところによると、警察による犯人の捜索も行われたそうですが、結局手がかりが不十分で、この事件の真相はいまだに明らかになっていないそうです。

イルカ達の安全を確保できる保証がない、ということで、これを機に、AQWAでは、イルカを飼育することをやめたということです・・・。

また、近年では、動物保護・動物愛護に対する関心が高まっています。
捕獲され、水族館の狭いプールの中で飼育されることが、イルカにとって大きなストレスとなっていると、指摘されています。

その中で、現在オーストラリアでは、イルカなどの海の哺乳類を捕まえて飼育することは、法律で禁じられているそうです。
(実は、イルカショーなどが定番の日本の水族館も、オーストラリアの動物愛護団体からは批判されているようですね。。。)

また、AQWAは一時期、アザラシ(Seals)も飼っていたそうですが、他の動物園に移転して以来、こうした海の動物は飼育していないとのこと。


水族館の囲いの中で飼育する代わりに、AQWAでは、ホエールウォッチング会社と共同で、オリジナルのホエールウォッチングツアーを企画しています。その中で、ザトウクジラの他、西オーストラリアの海に生息する野生のアシカやイルカも見られるということです。


水族館の展示を見て、ただ楽しむ、というだけでなく、海の生き物を守りながら、その中で生き物達との触れあいを楽しむ、、、ということについて、考えさせられる話です。

 

AQWAをとことん楽しむために、知っておきたいこと

AQWAは、パースから車で約25分。
Hillarys Boat Harbour というところにあります。
公共交通機関で行く場合は、Joondalup線Warwick駅下車、No.423バスでHillarys Boat Harbourまで。

駐車場がたっぷり用意されているので、車でのアクセスはとても便利です。

AQWAの入場料は、大人一人$30、子ども(4歳~15歳)$18、学生(Consession)$22、4歳以下は無料。
家族連れならば、大人2人+子ども2人のグループで$79、と、お得なチケットもあります。→我が家はコレ。

チケットは、一日有効で、再入場可能だそうです。
途中でお腹が空いたり、ちびっこが飽きてちょっと休憩したいと思ったら、外に出て散歩や食事もOK。
詳しくは係の人に聞いてください。

Hillarys Boat Harbourには、宿泊施設やショッピングモールもあり、食事や買い物も楽しめます。
天気がよければ、海を眺めながらの散歩もいいですね~

また、AQWAの中にもちょっとしたカフェがありますし、飲食物の持ち込みもOKだそう(アルコールは不可!)なので、思い思いのスケジュールでのんびり楽しめますね。

その他、各コーナーでツアーやお話などの企画も用意されているので、詳しくはAQWAウェブサイトでスケジュールを確認してください。


今回は、あえて写真をあまり載せませんでした・・・実際に行った時のお楽しみに!
ぜひとも訪れてみてほしいです。

寒くて雨の多い今の季節はもちろん、オールシーズン楽しめるスポットとして、広くおススメしたいですね。


AQWA

ウェブサイト:http://www.aqwa.com.au/
開園時間:10時~17時
場所:91 Southside Drive, Hillarys 6025

 


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Chieko
2013年より、西オーストラリア・パース在住。2017年永住権取得。
息子(小学生)、娘(ハイスクール)、夫と4人暮らし。

オーストラリアをテーマにしたライター。得意分野は、食、生活、子育てに関すること、子連れでの観光・旅行(キャンプ)。
趣味は料理・ガーデニング・DIY。

オーストラリア生活で私が学んできた英語のことと、大人の英語勉強法についてつづるブログ「話す英語。暮らす英語」も更新中。
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