ツナで簡単炊き込みごはん。オーストラリアでツナ缶買うなら?

最終更新日時 : 2016年2月2日

先週金曜日22日に、オーストラリア・ニュージーランドの農畜産業情報誌「Wealth(ウェルス)」での連載「パースで暮らす」第3回めが掲載されました!

今回は、タイムリーな記事をピックアップしていただいています。
ぜひ、チェックしてみてください~♪ → パースで暮らす 第3回


というわけで、久しぶりのレシピネタに行きたいと思います。

今回は、キャンプに行った時に作ったごはんで、家族に大好評だったメニューです。
簡単すぎるくらい簡単な、ツナとにんじんの炊き込みご飯

また、パースでツナ缶を選ぶなら?というワンポイントも書いています。
日本でもポピュラーな食材ですが、海外の視点から「ツナ缶」を見ると、また興味深い事実を発見することができるかも?


アウトドアに。ツナとにんじんの炊き込みご飯

キャンプに行ったら、やっぱり食事は重要です。
特に何日か続くキャンプでは、限られた食材と調理器具で、どんなメニューを作るか、頭をひねりますよね。

我が家でも、キャンプではバーベキューが多いです。
肉や野菜を焼くだけ・・・それにパンをプラスする、とか。

でも、そればっかりでは飽きてしまう。
「たまにはご飯が食べたい!」という声が上がります。

かといって、アウトドアで何品も料理を作るのは大変。
それに、冷蔵庫もない、荷物もできるだけ減らしたい、という中で、材料も調味料も自宅での料理のようにはいきません。

そんな時に便利で、しかも家族が大絶賛だったのが、このツナとにんじんの炊き込みご飯でした。

材料は、米(白米)、にんじん、ツナ缶、しょうゆ、砂糖(ラパデュラシュガー)。5つだけ!(あと水)

米、ツナ缶、砂糖は、気軽に持ってこれるし、しょうゆはバーベキューにも使いまわせる調味料。にんじんをクーラーボックスに放り込んでおけば、いつでも作れちゃいます。

必要な調理器具は、ふたのある片手鍋、水を計量する計量カップ、にんじんを切るための包丁とまないた。
レシピでは、調味料の量は計量スプーンでの計量を載せていますが、あくまで目安。計量スプーンがなければ目分量で気軽に作って見ましょう。ただし、米と水の量は計ってくださいね。

材料をすべて鍋に入れて、炊くだけ!

ツナ缶は、食塩無添加の水煮のもの(In springwater)を使います。
オーストラリアでのツナ缶の選び方については、レシピの後の項を参照してください。

ツナとにんじんの簡単炊き込みご飯

By Chieko 公開: 1月 26, 2016

  • 出来上がり量: 米2合分 (2~3 人前)
  • 準備時間: 10 分
  • 調理時間: 17 分
  • 出来上がりまでの時間: 42 分

キャンプなどのアウトドアにおススメ!オーストラリアで手に入るものを使った、材料も手順も簡単な炊き込みご飯のレシピ。シンプルだけど家族は大喜びします。

材料

  • 米(白米) 2 合 1合は180ml
  • 430 ml
  • 醤油 大さじ1
  • ラパデュラシュガー(Rapadura Sugar) 大さじ1/2~2/3
  • ツナ缶 90 g 無塩、スプリングウォーター漬け
  • にんじん 1 本

作り方

  1. 米はといで水気を切る。ツナ缶は汁を捨てる。にんじんは皮をむきマッチ棒状に切る。材料をすべて鍋に入れて、かるく混ぜる。
  2. ふたをして強火にかける。沸騰してきたら強火~中火で5分炊く。吹きこぼれない程度に火は調整する。その後、弱火にして7分炊く。炊き上がったら火を止め、そのまま15分蒸らす。
  3. よく混ぜて、できあがり。

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ラパデュラシュガーがない場合は、きび砂糖など、できるだけ未精製の砂糖を選んでみてください。量は加減してください。

ファミリーの場合は、米を4合にして、すべての材料を倍にして作ると、ちょうどよいかもです。

味はちょっと薄目になっています。
ツナとにんじんの味がしっかり出るので、風味はちゃんとあると思いますが、好みで調味料を追加してもよいかと思います。

 

もちろん、凝っておいしくしようと思ったらいくらでもおいしくできる炊き込みごはんですが、今回のレシピは、最小限の材料、しかも身近にある手軽な材料で、とにかく簡単に作れる!ということを目的としたレシピです。

でも、家族は「おいしい!おいしい!」と言ってパクパク食べるんですが~。

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今回のブログ用に、スクールホリデー中のお昼ご飯に作ったら、やっぱり子ども達はすごく喜んで食べました(笑)。


状況によっては、ツナ缶を鶏ひき肉に変えても、おいしくできるかと思います。

 

オーストラリアのツナ缶の選び方

パースでも、スーパーマーケットに行くとツナ缶は売られています。
最初の頃、わからないながらも様々なメーカーのツナ缶の表示をあれこれ見比べていました。

こちらでは、ツナ缶のバリエーションとしては、『in Springwater』(スプリングウォーター漬け)『in Olive Oil』(オリーブオイル漬け)、『in Brine』(塩水漬け)の3種類がメインです。

私は、料理用にスプリングウォーター漬けを買うことが多いです。
原材料は、魚と水、のみ!
食塩無添加なので、そのまま食べるには味気ないかもしれませんが、料理に使うには便利です。
今回のレシピもコレを使っています。

塩水漬け(Brine)を料理の具として使う場合は、塩加減に注意しましょう~。

その他に、オリーブオイル+レモン、ペッパー、チリ・・・などで味付けされたものもあり、色んなバリエーションをみかけます。これらはおつまみ風に食べるのにちょうどよいかもしれませんね。


また、オーストラリアのツナ缶の原料としては、Skipjack Tuna(カツオ)か、Yellowfin Tuna(キハダマグロ)をよく見かけます。

英語でtunaといえば、一般的に「マグロ」のことを指すと思うし、私自身も「ツナ」といえば「マグロ」だと思っていたけれど、カツオもTunaの仲間だったとは!

日本でも、「ツナ缶」に使われる「ツナ」はキハダマグロとカツオが主だそうで、高級品としてビンナガマグロなどが使われることもあるそうですね。
昔はサラダオイル漬けが主流だったと記憶していますが、健康志向の影響か、スープ漬け(水煮)タイプや無塩タイプも近年では増えてきた印象です。

 

ツナ缶、世界のスタンダードは?

photo1

オーストラリアのツナ缶表示の中で、さらに目を引く文言が、コレ。

Pole and Line

これは、どういう意味なのかというと・・・


日本では寿司のネタとして非常に身近なマグロですが、世界を見渡すと、近年マグロの個体数が減少しており、このまま対策を取らなければ、絶滅する恐れもある、、、と危惧されている現実があります。

特に、マグロの漁法として、人口集魚装置(FADs)を使用した巻き網漁法が、近年問題視されているということです。
魚をおびき寄せて網で一気に捕獲するというこの手法が、マグロを壊滅的な状況に陥れている一因である、と考えられているようです。
この方法では、一気に大量の魚を採ることになりますし、また商品としてはあまり価値はないが、将来子孫を残すために重要な稚魚まで、無選別で捕獲してしまうという問題点があるそうです。
さらに、ウミガメやイルカなど、対象外の生き物まで捕まえてしまい、海の生態系に悪影響を及ぼす漁法であると指摘する声があるそうです。

それと比べ、一本釣り(Pole and Line)ならば、目的の魚を必要なだけ採ることになるため、より持続可能な漁法であるとされています。

または、人口集魚装置を使わずに網で採る方法(purse seine)ならば、ターゲット以外の魚や海の生物を不必要に傷つける可能性を減らせるとして、採る魚の種類によってはエコフレンドリーな漁法とされているようです。


環境団体の働きかけと、消費者の支持により、イギリス、アメリカ、ニュージーランドでは、「人口集魚装置(FADs)で採られた魚を使用したツナ缶を売らない」と方針を示したメーカーや小売業者も出てきている、とのこと。

イギリスでの例は、国際環境NGOグリーンピースの以下の記事がわかりやすいので、リンクを載せておきます。

海外からグッドニュース!消費者の力で持続可能なツナ缶へ(2014年4月)

ここパースでは、そうした漁法の不明な、通常の安価なツナ缶も見かけますが、「Pole and Line」「Purse seine」と漁法が明記されたツナ缶も増えています。
また、「Dolphin friendly/Dolphin safe(イルカにやさしい)」「Sustainability(環境を維持すること)」等の言葉も多くみつけることができます。

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↑これは、SIRENAというメーカーのツナ缶。

 

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↑これは、JOHN WESTというメーカーのツナ缶。


私達消費者が商品を選ぶ際に、「(食べる自分たちの)健康によい」という理由は非常に大きいし、企業にとってもアピールポイントになります。そのため、商品にそのような表示をしていることは多いと思います。

が、同時に「生態系にもよい・自然の生物に対して持続可能な生産方法である」ということが、商品を選ぶ際の情報として当たり前に提供されていることは、日本とは大きく違うんじゃないかな、、、と個人的には感じることがあります。

企業側に、そうした方針を示すことが自社の商品価値を高める、という意識があると思うし、それを認め積極的に選ぶ消費者がいるのだと思います。パースでさまざまな商品を見渡してみると、「(自分のためだけでなく)環境のためにも安全で持続可能な方法を選んでいる」ということが、商品の付加価値として認められているのだな~、と、日本にいた時よりも強く感じることがあります。

 

我が家の定番は、ColesブランドのPole & Lineツナです。

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インド洋で、一本釣りで採られたキハダマグロを、タイで加工した製品です。
持続可能な漁業を行っていることを示すMSCマーク付。調べてみると、MSCを取得したモルディブで採られた魚を使用ということでした。
(ただ、このツナ缶、昨年まではカツオを使用していたんですけどね。個体数が比較的豊富なカツオから、絶滅が懸念されているキハダマグロへと、原料を変更したことにより、Colesは一部の環境保護団体から批判されている、なんてニュースも読みましたが・・・)

このように、製造地のみでなく、どこの海で採られた魚を使用しているか、までしっかりと表示してあれば、「どこの海の魚か?」が気になる消費者にとっては、納得して選ぶことができますね。


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Chieko
2013年より、西オーストラリア・パース在住。2017年永住権取得。
息子(小学生)、娘(ハイスクール)、夫と4人暮らし。

オーストラリアをテーマにしたライター。得意分野は、食、生活、子育てに関すること、子連れでの観光・旅行(キャンプ)。
趣味は料理・ガーデニング・DIY。

オーストラリア生活で私が学んできた英語のことと、大人の英語勉強法についてつづるブログ「話す英語。暮らす英語」も更新中。
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