3月になって、いよいよ秋の到来か!?と思ったパースでしたが、今週はまた暑い日が続いてます・・・。
ところでうちの子ども達は、麺類が大好きです。
特に、うどんは好きです。
子どもって、なんでみんなうどんが好きなんでしょうね~?(笑)
特にスクールホリデーなどの休みになると、ランチにはよく登場します。
暑い季節も、寒い季節も。
今回は、海外ならでは???完全我が家流のめんつゆ・うどんつゆの作り方をアップしようと思います。
かつおだしを使わない、ベジタリアン・ヴィーガンもOKの(なんちゃって)めんつゆです~
つゆの前に、うどんはどうなの?
うどんについては、以前、うどんは日本とオーストラリアのかけはし?という投稿で書きました。
実は、うどんで有名な香川県と、ここパースがある西オーストラリアは、とーっても深い繋がりがあったんです~。
そして、これも上記の過去記事で書いてありますが、オーストラリアでは、日本の会社が、オーストラリアで作っているうどんが、売っているんです。
オーストラリア産の、うどんに適した小麦を使い、日本の製麺技術で製造しているということ。
オーストラリアのオーガニック認証を取得している製品です。
このような高品質で信頼して食べられるうどんが、ここパースで手軽に買えるのは、ありがたい!
ちなみに、この「はくばくオーストラリア」は、そうめんやラーメンなども作っています。
我が家はいつもこの製品を愛用しています。
日本やアジアの食材店だけでなく、ローカルのスーパーマーケットWoolworthやColesでも買うことができるので、非常にありがたいです。
はくばくオーストラリアさんが作る有機うどん、日本でも食べてみたい、という方へ、朗報です。
こちらから購入できるそうです。→「黄金の大地 まるごと有機うどん」(はくばく本社さんのサイト)
はくばくオーストラリアさんが教えてくださいました。
ただしこちらは、オーストラリアで販売されているものと比べ、塩分が含まれていないという違いがあるそうです。その他は同じ、オーストラリアの有機小麦をオーストラリアで製麺した製品です。興味ある方は試してみてください。
当ブログのレシピを見て作る場合は、塩加減は調整してみてください。
※2016年6月1日加筆
・・・で、うどんは買える。
問題は、つゆ。
日本にいた頃は、うどんのつゆといえば、出汁用昆布とかつお節でダシを取り、酒とみりんとしょうゆで味をつけていました。
また、市販のめんつゆも、イザという時には便利でした。
そうした食材も、パースに来てからはすっかり買わなくなりました。
特に「めんつゆ」や「かつお節」は、日本の感覚からすると割高だったり、選択肢が限られていたり、食の安全性に対する不安感もあったり・・・と色々考えると、手が出せませんでした。
日本の伝統的できちんとしたつゆでなくていいから、そこそこおいしく食べられる、うどんのつゆ。
家にある基本の厳選調味料を使って、手軽に作れないかなー・・・
と思って、試行錯誤した結果、非常にシンプルなレシピでめんつゆができちゃいました(笑)。
かつおぶし不要の簡単めんつゆ
正直言って、レシピというほどのものでもないんですが、、、一応、作り方を載せておきます。
といっても、3つの材料を混ぜるだけ。
後は、水を加えて好みの濃さに調整します。
いつも私のレシピは適当なのですが(汗)、このレシピだけは、砂糖は白砂糖ではなくラパデュラシュガーを使うことをお勧めします。
本当にシンプルで、動物性の出汁もみりんも使わない分、このラパデュラシュガーの風味とコクが、大きなキーポイントになっています。
もしラパデュラシュガーがなかったら、同じような、未精製で甘みが強すぎず、コクがあるタイプの砂糖を選んでみてください。
砂糖の量は、好みで調整してください。
ラパデュラシュガーとkelp粉末については、パース生活に欠かせない基本の厳選調味料をご覧ください。
ベジタリアン・ヴィーガンOKのうどんつゆ・めんつゆ
By 3月 9, 2016
公開:- 出来上がり量: 60ml(つゆ原液) (2 人前)
- 調理時間: 5 分
かつおだしを使わない、シンプルなめんつゆのレシピ。酒も使わないので、材料を混ぜるだけで冷たいつゆとしても使えます。
材料
- しょうゆ 60 ml
- ラパデュラシュガー(Rapadura Sugar) 大さじ2/3
- 昆布(Kelp粉末) 小さじ1/2
作り方
- 材料を器に入れて混ぜる。味をなじませるためにしばらく置く(この時間は調理時間に含まれていません)。
- かけうどんのつゆなら、8~10倍の水で薄め、温めてうどんにかける。
- そうめんなどのつけ汁なら、5~7倍の冷水で薄めて使う。
- 難易度: 簡単
WordPress Recipe Plugin by ReciPress
このつゆの量は、2名分で余りが出る、3名分いけるかなー?という感じです。水で薄める量によっても変わるので、あくまで目安です。人数によって量を増減して作ってみてください。
このつゆの良いところは、冷やしうどんやそうめんのつゆにも使えるところです。
日本酒やみりんを加えないので、火を通す必要がありません。
その代り、ラパデュラシュガーをよく溶かすこと、昆布の味を出すために少し時間を置くことが必要です。
薄める水の量は、レシピに目安を載せてありますが、味を見ながら調整してください。
温かいかけうどんのつゆならば、温める時に好みで少し日本酒を足しても、風味がアップしますね~。お好みで。しっかり沸騰させてアルコールを飛ばしてください。
うどんに添える具はお好みで。(写真は、ゆでたChoy Sum、ゆで卵、刻んだSpring Onion、すりおろししょうが、いりごま)
余ったつゆの原液は、数日は冷蔵庫で保存できます。
ゆでたうどんと野菜を炒めて、このつゆとオイスターソースで味をつけて、焼うどん。
(つゆはかけ過ぎないように注意!)
家族のお弁当に結構喜ばれます。
本当の和食であることより、大切かもしれないこと
拍子抜けするほど、簡単すぎるこのめんつゆ。
これを読んだ方は「ウッソー!こんなんでいいの???」と思うかもしれませんが、我が家はみんな、喜んで食べるんですね。
なんていうか、「本当はもっとちゃんとしためんつゆが食べたいけど、ないからこれで我慢する・・・」という感じでは、ないです。
息子はもちろんのこと、日本でさんざんうどんを食べてきた娘も、夫も、「オイシイ~」といってパクパク食べます。
もちろん、何よりもまず、この麺がおいしい!というのは、あると思うんですが。
先日、暑い日の夜に作ったそうめんは、ひたすらおいしくて私自身もパクパク食べちゃった(笑)。
まあそれでも、正直私は、このレシピをアップするのにかなり勇気が入りました。
うちの家族が特殊なだけで、ホントは誰もおいしいと思わないんじゃないの???と思ったりして・・・。
我が家的にはこれで十分ハッピーなんですが、他の人は「なんだこれー」って思うかも?って。
でも先日、日本人のお子さんが我が家に遊びに来て、うどんをごちそうしたことがあったんです。
普通のかけうどんが食べたいというので、このレシピで作ってあげました。
そしたら、おうちに帰って、おいしかったと言ってくれてたそうなんです。
あーーー、よかったー!(ホッ)
そんなわけで、思い切ってレシピをアップしようと思いました。
もうひとつのきっかけは、以前ネットでこんな記事をみつけたことです。
日本の「食のおもてなし」、実は”超一方的”だ ~ ベジタリアンは日本での食事に困っている:東洋経済ONLINE(2016年1月22日)
NY在住の著者によるコラムで、米国ではベジタリアンやヴィーガンが多い、という話から、ニューヨークにおけるベジタリアン・ヴィーガン向けレストラン、食材、メニューなどの充実ぶりを述べています。
そして最後に、ベジタリアン・ヴィーガンの外国人たちが日本を訪れると、驚くほど食べられるものが少ない、、、と指摘。
その理由として、日本食のほとんどのメニューには「ダシ」が使われていることをあげています。
ベジタリアンやヴィーガンは、肉・魚を食べないというだけでなく、肉・魚製品から摂ったスープもNGなんですね。
(もちろん、一口にベジタリアンと言っても、色々程度があると思いますが)
一方、和食の基本中の基本である「一番だし」は、昆布とかつおぶしを使って取ります。
この一番だしは、汁物や煮物、おひたし・・・さまざまな味付けに使われますよね。
また、おみそ汁には煮干しの出汁が使われることが多いです。
ラーメンのスープも、うどんやおそばのつゆも、、、この「魚の出汁」というのは、本当に私達日本人の味覚形成に大きく影響を与えていると思います。
多くの日本人は、かつお節や煮干しを使わない和食なんて、つゆなんて、おみそ汁なんて、、、おいしくないはず!!と思うと思うんです。
実際、私もかつお節や煮干しのない生活なんて、信じられませんでした。パースに来るまで。。。
「海外の人達に、本当のおいしい日本食を食べさせてあげたい」=「この日本にしかない、ダシの味を味わってほしい」
と考えるのは、日本人としてナチュラルな発想だし、気持ちとしてすごく理解できます。
でも、、、動物性のものを口にしたくない(あるいはできない)人達にとって、どんなにそれが味として「おいしい」ものであっても、食べるのは苦痛ではないでしょうか?
自分のキライなものを食べる、気持ち的に食べたくないと思うものを食べる、それって苦痛だと思うんですね。
たとえば、安全性に疑いがある食材は食べたくない、、、それもある意味、共通すると思いますが。
食事とは何なのだろう、と考えさせられます。
私自身はパースに来て、こちらにある色んな食材で料理をしてみたり、たまにはレストランで珍しい料理を食べて見たりして、世界にはさまざまなスタイルの料理があるんだなーと気が付きました。
どれもそれぞれの特徴があり、おいしさがあります。
そしておそらく、その国のもともとの料理とは、微妙にアレンジされて料理されているものも多いでしょう。
和食だって、全ての人にとって、必ずしも、「完璧なダシ」である必要はないのかも・・・
つまり、「絶対にかつおだしが入っていなくちゃいけない」なんて、世界の人は求めてないのかもしれない。
食べる人にとっては、(いろんな意味で)安心して食べられることの方が優先度が高く、別の食品を使っておいしく食べられれば、「完璧な伝統的な和食」でなくてもまったくOKかもしれないのです。
そしてそれは、外国人の人達だけでなく、日本人の中にだってそう思う人はいるのでは?
実際に、私自身は、パースに来て以来、かつお節、煮干しなどの魚の出汁は使っていません。
ベジタリアンではありませんが、先も書いたように、状況的なことから使わなくなりました。
ダシ?としてよく使うのは、しょうが、ごま油、あとは昆布(Kelp粉末)です。
味覚の慣れというのもあるかもしれませんが、今では物足りなさは全然感じません、正直。
もちろん、かつおだしを味わえば、「あーおいしいな~」と思うかもしれないし、信頼できる魚の出汁が手軽に手に入るなら、オプションとして時々使うかも。
ただ、かつおぶしや煮干しがないからといって、日々の中で美味しいご飯が作れないわけではないのだな、というふうには思います。
先のネット記事の話に戻りますが、日本では、住んでいる人がほとんど日本人だし、ベジタリアンやヴィーガンといった食習慣もまだまだ一般的ではないので、レストランでも動物性のダシを使わないメニューに対する需要がほとんどないのだろうと思います。
が、できないことではない、と、私自身はパースで日々料理をしていて、思ったんですね。それで、その一つのアイデアとして、このレシピをアップしようと思いました。
「こんなの和食じゃないよ」って言われるかもしれませんが・・・(汗)
本当の和食じゃなければ食事として意味がないのか?
料理とは、食べるとは、どういうことなのか?
と考えてみることを通して、私達の中にある凝り固まった「常識」を見つめ直してみる機会になるかもしれません。
そして思い込みをとっぱらった目で、「和食」を見直してみた時に、本当に日本の食文化を守るとはどういうことか、がわかるかもしれない。
このレシピが、海外で暮らす人のみならず、日本で「魚のダシを使わないでめんつゆが作れたらな~」と思う人のヒントにもなればいいなーと思います。