パキスタン流誕生パーティに行ってきました。そして思うこと。

今週から、いよいよクリスマスのホリデーウィーク!

我が家は、子ども達の学校が休みに入り、夫も今週は仕事が休みなので、家族でのんびりと過ごしています

・・・と言いたいところですが、引っ越しへ向けて、物件探し中。
先週はいくつか内見に行きました。また、何件か内見の予約を入れているので、今週も見に行くことになると思います。
早く、いい物件が決まるとよいなぁ。。。

ところで、こちらの公立kindyは、通学バスがないため、親が毎回学校まで子ども達を送り迎えしています。
今年1年、息子を送り迎えをしている中で、クラスメイトのお母さん、お父さんとも顔見知りになり、時々話をすることもありました。

息子のkindyのクラスメートに、パキスタン人の女の子がいます。
とても賢そうで、おとなしい、かわいらしい女の子です。
先週末、そのお母さんから、下の男の子が1歳になるとのことで、お誕生会に誘われました。
家族全員で来て!と言ってくれたので、みんなそろって行きました。

今回は、そのお話です。

 

パキスタン料理と手作りケーキで豪華なバースデーパーティ


会場は、うちから近くのコミュニティセンター。
結構大きなホールには、舞台もあり、立派なオーブンや冷蔵庫もついた大きなキッチンがあり、備え付けのイスやテーブルもたくさんあって、そこを借り切って行われました。


行ってみると、主人公の弟くんは、歩行器に乗ってニコニコ元気に歩きまわっていました。
いつもベビーカーに乗っているところしか見たことがなかったので、こんなに大きくなったのかー、とビックリ!
そして本当にカワイイ♪

彼のお母さん(マリアン)は、準備で大忙し。
キレイなドレスを着て、おしゃれしていました。

行くとまず、座席が「男性用」「女性用」ときっちり分けて作られていて、夫は男性用席に。私と娘は女性用席に行きました。

男の人達はカジュアルな普段着で、みなさん席に座って談笑していました。

一方、女性は皆さん、宝石やビーズなどのついたとても豪華な民族衣装のようなものを着飾っていました。
色とりどりの服で、とても綺麗でした。
そして女性達はみな、食事を出す準備で、忙しく動き回っていました。

そして誰かが、「男の子の誕生日だから、盛大にやるのだ」と言っていました。

パキスタンの文化・慣習をほんの少しだけ垣間見た気がしました。


小さい子ども達は、広い会場を元気に走り回っていました。
息子は、同じクラスの女の子と遊んだりしていましたが、しばらくすると知らない男の子とも普通に遊びまわっていました。
ほとんどがパキスタン人の子ども達でしたが、みんな元気で、男の子も女の子も人懐こくてかわいかったです。

そして、ちょっと大きい子ども達は皆、パーティの食事を並べる準備をしっかりと手伝っていました。


しばらくすると、もう一人kindyのクラスメイトの男の子が来ました。
お母さんはお仕事があったため、おばあちゃんと一緒に来ていました。
その男の子は息子とも仲がよく、私はお母さんともおばあちゃんとも顔見知り。
息子は、その男の子が来たので、すっかり喜んで遊んでいました。
私は、おばあちゃんと隣に座り、いろんな話をしました。


また、子ども達には、「パーティのおねえさん」が来ました。
マリアン達がオーダーしたらしいですが、小さい子ども達にゲームをしたり、手品をしたり、おもちゃや風船をくれたりするんです。
しばらくの間、子ども達はそれでバッチリ楽しんでいました。


そしてパーティのメインとなるお食事は、パキスタン料理とケーキ!

料理は、チキンの焼いたものや、サラダ、カレーなどが、ビュッフェ形式で出されました。
どれも独特のスパイスが効いていて、おいしかったです。

pakistani2 pakistani1

そして特に私がおいしいと思ったのは、↑のごはん。
ピラフのようなものでしたが、コショウの粒?みたいなスパイスが入っていて、風味がよかったです。

インドカレーと共に食べるお米として、「バスマティ米」というのが日本でも知られていますよね。
すごく香りがよいお米で、パースでも売られています。
私もパースに来てから、時々カレーを食べる時にこのバスマティ米を炊きますが、パースで売られているバスマティ米は、パキスタンから来ているものが多いです。

今回のものが、バスマティ米かどうかはちょっとわかりませんでしたが、パキスタンでもこうしたお米の料理はよく食べられているんだな、と思いました。



そして、誕生日パーティに欠かせない、ケーキ。

cake1 

これ、ケーキです!!カワイイけど、ぬいぐるみじゃないんです。食べられます!

マリアンは、ケーキを作るのがとても上手で、しかもウェディングケーキのようなデザイン性の高いケーキを作る技術を持っています。

今は、家で時々オーダーを受けて、ケーキを作るビジネスをやっているそうです。
素敵~。

子ども達が大きくなったら、きっとお店を持ったり、さらに活躍するんだろうなぁ。

cake2

また、ケーキだけでなく、チョコレートボールのお菓子、カップケーキ・・・すべてが、青と緑にコーディネートされ、ラブリーな雰囲気にまとめられていました。
まるで、童話に出てくるお菓子のお部屋みたい♪


娘は、マカロンが大好き・・・

cake3

私も食べたけど、おいしかったです~

これらもみーんな、すべてマリアンの手作り!!!

すごいな~と思うし、こうして自分が得意な分野を持ち、自分の技術や経験を活かせる分野を持っているって、素晴らしいことだと思いました。


子ども達にとっては、おやつやケーキをたっぷり食べ、「パーティのおねえさん」にいっぱい遊んでもらって、広い場所で走り回って、最後にはポップコーンまでもらい、さぞかし楽しい誕生日パーティだったんじゃないかと思います。
息子もちゃっかり楽しんでいました。
パキスタンの子ども達は、とても人懐こく、初めて会った息子も普通にまじって遊ぶことができて、助かりました。
女の子達は小さい子にとても親切で、面倒見がよくて感心しましたね。

私は男性の方とは話すことはありませんでしたが、女性のパキスタン人の方々は、みな和やかで、親切だなーと思いました。
楽しく印象的なひとときを過ごしました。

Thank you for inviting us to such a lovely party, Maryam.
We totally enjoyed it.
And happy birthday Rayyan ♪

 

海外の人々から学ぶこと・・・

 

マリアンは、英語も堪能で、気配りもできるし、人付き合いも本当に上手。
なんていうか、世の中で生き抜くスキル、というようなものを感じさせます。
私なんて、まだまだボンヤリしてるなぁ・・・(笑)と思ってしまいますね。


マリアンもそうですが、パースで色んな国から来たママさん達と知り合う機会がありますが、海外からここへ来て、ここで馴染んで暮らしている人というのは、みんなすごく努力しているし、たくましいな、といつも感心します。
みんな普通に生きているように見えるけど、それはタイヘンなことだと、今の私にはわかります。
自分の国を離れ、海外で暮らすというのは、ある意味アウェーの中で生きて行くことであり、自分がマイノリティとなること。
そういう厳しい状況の中でうまくやっていくには、本当に強さが必要だ、と感じます。
そして強さだけではなく、さまざまな知恵や機転も。
ぼーっとしていては、生きて行けない。

日本での暮らしがいかに楽だったか、、、すごく考えさせられると同時に、

「力さえあれば、誰しもが自由にそれを発揮しながら生きていいんだ。ここはそういう場所なんだな。」

そんなふうに思うこともあります。


ところで、先週は悲しいニュースが世界を駆け巡りました。

パキスタンのペシャワールで、「パキスタン・タリバン運動」という反政府勢力が軍関係の学校を襲撃し、148人が殺害されたそうです。
そして犠牲者のほとんどが、まだ10代の生徒達だったということ。

「パキスタン・タリバン運動」側は、パキスタン軍が彼らを攻撃したことに対する報復として行った、と言明しているとのことですが、たくさんの、まったく罪もない子ども達が、ある日突然に恐怖のどん底に突き落とされ殺されてしまったのです。

このニュースには、私自身も大変衝撃を受けると共に、深い悲しみ、憤りを感じました。

祖国でそのような悲しい事件が起きてしまったため、その日の誕生日パーティも本当はもっとにぎやかにやる予定だったそうですが、音楽をかけるのをやめるなど、ちょっとトーンを落としたものになったそうです。

パキスタンの方々の悲しみを思うと、私はとても話題に出すことはできませんでした・・・。

でも、きっと日本にいたら、まったく遠い国のニュースとして、聞き流していたかもしれません。
けれど、自分が海外にいることによって、世界の出来事が自分に関わりのある問題として、身近に迫って感じられるようになりました。

そして思うのは、日本はまだまだ豊かで恵まれた国なんだ、ということ。。。

今の日本の中でも、さまざまな問題があります。
多くの一般市民の暮らしは悪くなっていく一方であり、貧困は進んでいるといいます。
若者は十分な収入が得られないため、結婚や出産に踏み切れない。
そして、原発事故・放射能汚染の問題は依然現実として根深く、多くの人がいまだに絶望の中で不安定な生活を送っています。
秘密保護法、集団的自衛権・・・

日本という国のあり方に、失望したり疑問に思うことはとても多いですが、それでも私達日本人はまだ、基本的な部分で守られているのだと感じます。

私達は、生まれた時から平和で、戦争や殺戮とは無縁の世界で生きてきました。
学校に行くことが当たり前。男女平等が当たり前、参政権があることが当たり前・・・。

でもそれは、本当に「当たり前」なわけではないんですよね。
世界を見渡せば、まだまだそうした生活から遠い暮らしをしている人々もたくさんいます。
私達はまるで、空気や太陽のように当たり前に、「平和」や「平等」や「教育」が存在している、と思っているんじゃないでしょうか?
でも本当は違う。
それは、過去の日本の人達が、欲しいと望み、色んな物と戦いながら一つ一つ築き上げ、手に入れてきたものなんじゃないのかな。

「それ」を当然と思いこみ、社会や自分の人生に問いかけることもせず、ただ漫然と与えられた基準に沿って「人並みの暮らし」をすることに価値を置いてきた・・・そのことこそ問題なのではないか?
「それ」を守り、維持し、より良くしていくことを、いいかげん考えなくちゃいけないように思います。でなければ、「それ」はあっという間に崩れ去ってしまうかも・・・。

私達は、平和を失うとはどういうことか、子ども達が健全に育っていかなかったらどうなるのか、選挙権がなくなったら社会はどうなるか・・・
想像してみなくちゃいけないと思います。
そして本当に今現在も、そういうものが保証されていない人々が世界にはいます。
私達はいつでも、世界から学んでいけるはず。
そして謙虚に学ばなくてはならない。。。


ここに住んでいると、本当に色んな国の方々から、「日本はBeautifulなgood countryだ」と言われるんです。
今回の誕生パーティでも、パキスタンの方々から言われました。

日本人として素直にうれしく思うと同時に、私達日本人自身が自分の国の価値を本当にわかっているだろうか?と自問してしまいます。
日本を離れ、他国の人と交流することで、逆に自分の国のことを考えさせられます。

本当に、毎日が勉強です。



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Chieko
2013年より、西オーストラリア・パース在住。2017年永住権取得。
息子(小学生)、娘(ハイスクール)、夫と4人暮らし。

オーストラリアをテーマにしたライター。得意分野は、食、生活、子育てに関すること、子連れでの観光・旅行(キャンプ)。
趣味は料理・ガーデニング・DIY。

オーストラリア生活で私が学んできた英語のことと、大人の英語勉強法についてつづるブログ「話す英語。暮らす英語」も更新中。

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