2016年参議院選挙があるらしい!?海外からの投票。今回の争点は?

最終更新日時 : 2016年7月9日

最近ちょっと忙しくて、なかなか思うように更新ができないでいますが。。。

パースや、日本国外でこのブログを読んでくださっている方もいると思うので、そうした海外在住の方へ向けて、今回は「お知らせ」です。

文字ばっかりでゴメンナサイね。

 

来月、参議院議員選挙があるらしい。

在パース日本総領事館から、「在外投票」についてのお手紙が届きました。

実は7月、日本では参議院議員選挙があるんです!

知ってました~?

日本のニュースでは、舛添都知事の辞職問題が大きく取り沙汰され、それに続く都知事選挙がメディアの注目を集めているようです、が・・・

それに比べて、来月にあるという参議院選挙は、ニュースの中でもなんだか影が薄いような・・・?
大切な国政選挙なんですけどね、一応(いや、一応じゃないし~)。

というわけで、勝手にスポットライト当てちゃいます(笑)。

 

参議院は、3年に一度、242ある議席の半数、121議席を改選することが決められています。

今回の参議院議員選挙は、そのための通常選挙です。


領事館から送られてきた通知によると、今回の選挙の日程は、

公示日:     6月22日(水)
日本国内の投票日:7月10日(日)

ということで、海外在住の人の投票は、6月23日(木)より始まります。

在パース領事館では、6月23日(木)~7月3日(日)9:30~17:00 が投票期間となるそうです。
投票には、在外選挙人証と、パスポート等の身分証明書を持参する必要があります。

在パース日本総領事館のサイトより↓
第24回参議院議員選挙実施について(PDF)

パース以外の在外公館で投票を行う場合は、それぞれの日程・時間をお確かめ下さい。

 

海外在住の日本人も、日本の国政選挙には投票することができるんですね。

しかし、日本在住の時よりも、少しメンドクサイ手続きが必要となります。

まず、在外選挙人証を持っていないと、投票に行けません。
これはどうしたらゲットできるのか?というと・・・海外に3ヶ月以上在住した時点で、在外選挙人登録を行います。詳しいやり方については、

在外選挙人登録のススメ ― 今だからこそ、やっておきたいその理由。|GITS International

の記事で書きましたので、興味ある方はご覧ください。


投票については、在外公館に直接行って投票する場合は、日本で選挙に行くのとほぼ同じような感覚で行なえます。

ただ、在外公館が近くにない、という方・・・たとえば西オーストラリアでも、マーバレットリバーやアルバニー、ジェラルトンやカナーボンなど、パースから何百kmも離れたところに住んでいる、という方だっていらっしゃるでしょう。
在外公館に行けない、という方は、郵便投票という方法もあります。

在外投票の方法については、

【在外投票】衆議院選挙が行われます!海外から投票する方法。|GITS International

にまとめてあります。こちらもよかったら読んでみてください。


また、以下は外務省のページ。こちらも参考にどうぞ。
在外選挙・国民投票



一つ注意点ですが、今回の選挙から、満18歳以上の人が投票できるようになりました。
(今までは満20歳以上でしたね)

在外選挙については、2016年6月19日において満18歳以上の方は、選挙人登録の申請が可能となっているようです。
おそらく今から在外選挙人登録をするとなると、今回の参議院選挙は間に合わないと思いますが、18歳、19歳の方も今後のために、機会があったら選挙人登録を済ませておくとよいですよね。


以下、外務省のページ
【在外選挙】選挙権年齢が「満18歳以上」に引き下げられます


で、誰に投票すれば?

在外投票では、海外に出る直前に住んでいた日本国内の居住地の選挙区が、投票先になります。
たとえば私は、パースに来る直前は香川県に住んでいたので、今度の参議院選挙では、香川県の候補者に投票します。

この記事を書いた段階では、まだ公示日ではないため、候補者が正式に発表されていません。

公示日を過ぎたら、自分の投票する選挙区の候補者について、自分で情報をネット等で調べ、誰に投票するか決める必要があります。

日本では、候補者の公約を書いたチラシが家にポスティングされてきたり、新聞で各政党や候補者の意見を読んだり、演説を直接聞いたり・・・という機会もあるかと思います。

が、海外に住んでいると、正直言って、自分が投票する地区の候補者のことも、よくわからないものですよね。

どの政党の候補者に投票したらいいんだろう、、、
どの政党が勝ったら、どんな政治が行われるんだろう、、、

ということも、正直、ピンとこない。

この辺が、在外選挙の難しさでもありますよね。


今回の参議院選挙の争点は?

私も詳しく追っているわけではないので、これから勉強していきたいと思いますが。。。私なりにわかっている範囲で、気になる点をちょっと書こうと思います。

今回の参議院選挙の争点として、特に注目されているのが、「憲法改正」ということらしいです。

や、日本国内では違うかもしれない・・・(?)

安倍首相や自民党の候補者は、参院選を前にして「日本経済を立て直す!」ということを強く訴えているようですから。。。

 

が、現在の安倍内閣が政権を取ってから、むしろ日本の政治が大きく変わったこととして、「集団的自衛権の行使」が認められたことを指摘する声があります。日本の政治状況を注視する人々の間では、その先に「憲法改正」がある、と言われています。

集団的自衛権とは、すごーく簡単に言えば、「日本と親しい国が、他の国から武力攻撃された場合、(日本が攻撃されたわけではなくても)その相手国を武力攻撃することができる」というもの。
本来、日本国憲法では(日本が攻められたわけでないのに)他国へ武力行使することを禁じています。(ただし、自国を守るための最低限の武力行使は認められています)
しかし安倍内閣は、「日本と親しい国(たとえば同盟国のアメリカ)が攻撃されたなら、間接的に日本の安全を脅かされたことになるんだから、その場合は(自衛とみなして)その敵国に武力行使をしても、憲法違反にならないんじゃないの?」という解釈を行いました。

これが、「憲法の解釈変更による、集団的自衛権の行使容認」と言われる理由です。

この件では、集団的自衛権を認めること(つまり武力行使の拡大を認めること)そのものに対する批判と、憲法という国の最高法規をこのように解釈一つで変えてしまうことに対する批判と、二重の批判を巻き起こしましたが。

くわしくは、2014年に書いたこの記事を。
集団的自衛権の行使容認が閣議決定―オーストラリアのニュースから考えたこと|GITS International


もし政府が「日本は再び戦争をする」と言ったら、大半の人は反対すると思います。
そして、憲法9条があること、「戦争放棄」という言葉も、おそらくほとんどの人は知っているでしょう。
自分や自分の身内が戦争に行くかも、と考えたら、イヤだと思う人が多いでしょう・・・

だから、選挙の時に「憲法を改正します!」と、政治家もなかなか大声では言わないんだと思います。


しかし、安倍内閣がいずれは「憲法改正」を目指していることは、疑いようがないと思います。

安倍首相は今年に入ってから、

憲法改正は参院選でしっかり訴えていく」
改憲を考えている責任感の強い人たちと(議席の)3分の2を構成していきたい」
「(憲法改正を)私の在任中に成し遂げたい」

などなど、ハッキリおっしゃっています。


現在のところ、衆議院では、すでに与党(自民・公明)が議席の2/3以上を確保しており、今度の選挙で、参議院でも2/3以上を確保すれば、憲法改正案の発議が可能となります。

 

その後、国民投票というワンクッション置くことにはなりますが、今回の参議院選挙で与党(自民・公明)が2/3以上の議席を取れば、憲法改正はかなり現実味を帯びてきます。

 

【追記】

今回の参議院選挙では、与党である自民党・公明党の他に、「おおさか維新の会」と「日本のこころを大切にする党」が、改憲に賛成していますので、この4党合わせて2/3以上の議席を取れば、憲法改正案の発議が可能。

 

そうなった場合、『集団的自衛権』の延長線上として、「海外での武力行使」が拡大する可能性は大いに考えられるのでは。

しかしハッキリ言って、憲法が扱っているのはそれだけではありません。
もし本当に憲法が改正されるとなったら、基本的人権や、表現の自由、さらには国民と国家との関係性など、幅広い日本国民の権利について、今までとスタンスが変わる可能性だってありえます。
もしかしたら、今まで私達が「当たり前」に考えていた「日本」という国は、大きく姿を変えることになる・・・かも?

ただし、「憲法改正」と言っても、その内容というのが表に出ていませんし、今回の選挙でも、肝心の自民党が争点にすることを避けています。
今回の参院選は、『憲法改正が「改良」になるのか「改悪」になるのか、私達自身もよくわからないまま、憲法改正を選ぶことになりかねない選挙』と言えると思います。

→次の項に、自民党が出している憲法改正案について、かいつまんでまとめました。

 

一方の野党は、そのような動きに非常に懸念を示しています。与党に2/3以上の議席を取らせまいと、党派を超えて候補者を応援し合う動きが進んでいます。
行き急いだ憲法改正に危機感を抱く有権者の票は、野党に集まりそうですね。

 

安倍内閣は、日本人の安全を守るための集団的自衛権であり、武力の拡大だ、と言いますが。。。今後、日本が海外で武力行使を拡大することになれば、逆に日本人がテロの標的になる危険性が増える、と、海外情勢に詳しい方々は指摘しています。そしてその場合、海外在住の日本人が最も危険にさらされることになる、、、と。

政治の問題はムズカシイですが、海外にいるからこそ、日本の政治を意識せざるを得ない場面も、少なくはありません。

今はネットも発達してるので、遠いながらも自分の国の状況を把握していくと共に、可能な限り意思表示していくことも大切なんじゃないか・・・なんて思います。

 

関連記事↓ 2014年衆議院選挙の時の記事。この時から日本の政治はどうなった?
在外選挙!投票の前に、なぜ今選挙なのか?おさらいしてみた。

 

憲法改正されると、何がどう変わる?(7/9追記)

※このオリジナル記事を書いてから、私は在外投票もすでに済ませましたが、その後、改憲案の内容について色々と知る機会がありました。

選挙前日ですが、日本で読んでいただいている方に向けて、憲法がどのように改正されようとしているのかを知るための参考になるページを紹介したいと思います。

 

◆自民党の憲法改正草案

日本国憲法改正草案(PDF)|自由民主党 憲法改正推進本部のホームページ

自民党の憲法改正案、現憲法と改正案との差異がみられる形で掲載されています。全30ページ。

 

◆自民党の憲法改正草案と現憲法との比較、どう変わるか。

http://editorium.jp/kenpo/const.html

上記の比較を、より見やすい形で示したものがこちら。変更された言葉がわかりやすくなっています。

 

以下、私自身が特に注目している、変更点についてですが・・・。

 

◆第9条 「戦争の放棄」

現在の日本国憲法が「平和憲法」と言われるゆえん、「戦争の放棄」を謳った第9条。

これが、「戦争の放棄」という項から「安全保障」という項にタイトルが書き替えられます。

「(武力の行使は)永久にこれを放棄する」という強い決意を表す表現が削除され、やや余白を残す表現に変更。

そしてさらに、「内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。・・・」という、「国防軍」に関する規定が追加になります。

 

 

◆第三章 国民の権利及び義務

個人よりも、国や家族など、時として個人の自由や権利よりも重要なものがある・・・というふうにも受け取れる表現が取り入れられています。

・「国民は、すべての基本的人権享有を妨げられない」→「基本的人権を享受する」
・「(国民は)自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し」を新たに追加
・「全て国民は、人として尊重される。」→「人として尊重される。」
・「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り(最大限に尊重されなければならない)」→「公益及び公の秩序に反しない限り」

等々、些細な表現の中に、個人の尊重よりも大切なことがある、というニュアンスが織り交ぜられています。

以下の記事がとてもわかりやすく、参考になりました。

憲法24条を「女だけの問題」にしてはいけない|ポリタス

 

◆ 第九章「緊急事態」 の追加

自民党の憲法改正草案では、「緊急事態」(98、99条)という項目が新たに追加されます。

「内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱・・・その他の緊急事態において、特に必要があると認めるときは(中略)緊急事態の宣言を発することができる。」

つまり、何か大変なことが起きた時、総理大臣の判断で「緊急事態」を宣言することが可能になります。

こうなった場合、総理大臣は、法律に相当する決まり(政令)を、国会の事前承認なしに実行することができます。そして、

「緊急事態の宣言が発せられた場合には、何人も、法律の定めるところにより・・・国その他公の機関の指示に従わなければならない。」

とあるので、万一それに従わなければ、逮捕されるなどの法的措置が取られるかも?

つまり、何か事件や災害が起きた時、首相が「緊急事態だ!」と言って、自分で法律を作り、国会で議論もされずにそれが効力を持ち、私達一般人の行動を制限したり強制することが可能になる。

これ。。。総理大臣どんだけ偉いんですか~ぁ?神ですか~??

ってツッコミたくなりますねっ。

識者によっては、憲法9条の改正よりも、この「緊急事態条項」の方が問題だ、と言う意見もあります。

 

↓憲法9条と緊急事態条項に関して、参考になります。

自民党の憲法改正草案の「緊急事態条項」は危険だ~田原総一朗インタビュー|BLOGOS

 

もしも本当に「憲法改正」になったら、どういうことが変わるのか。
私自身もまだまだ勉強しなければなりませんが、少なくとも、なぜ与党は今回の選挙で「憲法改正」について語りたがらなかったのか?ちょっとフェアではないな、と感じます。だって、とっても大切なことですよね?

明日投票に行く方の中には、「野党には政治を任せられないしな~」「野党では経済政策は期待できないよなぁ」と思って、安全パイとして自民党に入れとこうか、という人もいると思います。
衆議院ではすでに過半数を占めているし、自民党は組織票が強いので、今回の選挙でも劇的に議席を落とすことはないと考えてよいでしょう。
経済政策も、今まで通り、注力していけるはずです。

しかし、自民党を筆頭とした与党・憲法改正賛成派の党が今回2/3以上の議席を取ったら、憲法は変わります。
これは私達にとって、大きな大きな変化になるし、おそらく個人個人にとってはメリットよりデメリットの方が大きいんじゃないかな。

また、「難しいから選挙に行かない」「どうせ政治は信用できないから棄権する」という方もいるかと思います。
先ほども書いたように、自民党・公明党には組織で「必ず投票する」と決めた人達がいるので、あなたが投票しなくても勝ちます。が、もしも「憲法改正」がちょっと不安だな・・・と思うなら、改正にハッキリ反対している候補者に今回は投票する、という選択肢だって、あるのではないかと思います。

 

 


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Chieko
2013年より、西オーストラリア・パース在住。2017年永住権取得。
8歳の息子、15歳の娘、夫と4人暮らし。

オーストラリアをテーマにしたライター。得意分野は、食、生活、子育てに関すること、子連れでの観光・旅行(キャンプ)。
趣味は料理・ガーデニング・DIY・音楽。

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