日本へ一時帰国した時のこと。
前回の続編です。
海外在住者の運転免許更新
今回日本に行ってやり遂げたことの一つとして、運転免許の更新がありました。
海外にいる場合、日本の免許更新はどうしたらよいのか?というのは、状況によって色んなケースがあると思いますが、意外とややこしくて疲れました(笑)。
せっかくなので、今回の私達のケースについて、記録しておきたいと思います。
※ちなみに私達家族の場合は、日本に住民票がありません。
以下に書いたことは、私自身が調べたり、役所の担当者に聞いたり、体験したことです。
手続きに必要な書類などは、各自治体の免許センターによって異なるそうなので、必ず手続き前に一度、自分が該当する免許センターに直接問い合わせをすることをおススメします!
免許更新については、以下のように、いくつかの場合に分かれます。
◆通常の更新期間内に、日本に帰国する場合
私の、日本での最終住所は、高松市になります。
(日本の運転免許の住所は、高松市になっている)
そこで私は昨年、高松市の免許センターに問い合わせたのですが、その時の説明では、通常の免許更新期間内(誕生日の前後1ヶ月)であれば、高松市にて免許更新の手続きをすることができる、とのことでした。
その際は、通常の更新手続きと同じようにできる、と言われました。
私は、昨年の誕生日(11月)が免許更新の期間だったので、本当はこの時に更新しようかと思ったのですが、事情により帰国できませんでした。
そのため、今回の帰国で免許更新をすることにしました。
◆更新期限を過ぎて、6ヶ月以内に帰国する場合
今回、私はこのケースです。
この場合は、期間内に更新ができなかった理由(海外にいたこと)を証明できれば、更新手続きができます。
私は免許センターにパスポートを持参し、渡航日のスタンプを提示することで、証明できました。
もう一つ肝心なのは、住民票です。
私は現在、日本に住民票がありません。
更新期間を過ぎてしまったため、高松市では通常の更新手続きをすることができませんでした。
そこで私の場合は、夫の実家を「一時滞在先」に指定し、その住所で手続きをする必要がありました。
そして、夫の実家がある明石市の免許センターで、免許更新をするということになりました。
日本での「一時滞在先」を証明するために、私は義父に住民票の写しを取ってもらい、その裏に決められた文面(→免許センターで教えてもらった内容)で、「ここが(私の)帰省先です」ということを義父に自筆で書いてもらい、印鑑を押してもらう必要がありました。
(お義父さんには感謝です)
私は「優良」の免許だったので、短い講習で済み、新しい免許証でも「優良」を引き継ぐことができました。
◆更新期限を6ヶ月以上過ぎて、3年以内に帰国する場合
(免許センターで教えてもらったことを書きます)
上記と同じように、海外に滞在していた証明(パスポート等)と、一時滞在先を証明する必要があるそうです。
そして、更新の手続きは、帰国後1ヶ月以内に行わなければなりません。
また、以前の運転免許の状態(優良など)を引き継ぐことはできず、更新手続きの際は、特定失効者に対する講習を受けることになります。
●更新期限を3年以上過ぎた場合
免許の更新は認められません。
日本での運転免許が必要な場合は、改めて試験を受ける必要があります。
ところで。。。
●更新期間前に更新手続きを行いたい場合
日本に行った時、私の夫は更新までまだ1年以上有効期限があったのですが、せっかく日本にいるのだから、更新手続きを済ませたいと思いました。
そこで、私と一緒に手続きに行き、夫は期間前更新をすることにしました。
期間前更新を行う時は、通常の更新期間中に更新ができないことの証明(海外に長期滞在していることを示すもの。パスポートなど)を提示します。
また、今回夫は、運転免許証に書かれている住所の免許センター(高松市)ではなく、夫の実家のある明石市の免許センターで更新手続きを行いました。そのため、私の場合と同じく、実家が「一時滞在先」であることを証明する必要があり、同じように義父の署名が必要でした。
※期間前更新の手続きを、運転免許証にある住所の免許センターで行う場合は、「一時滞在先」の証明は不要。
最終的に、夫も私と同時に免許を更新することができ、夫婦共に一日で免許更新を済ませることができました。
ちなみに夫の場合は、次の免許の更新期限は、この日から5回目の誕生日となりました。
この時、私の「更新期限を過ぎた手続き」と、夫の「更新期限前の手続き」というのが、役所的には別々に処理されるらしく、義父の用意してくれた住民票が一通しかない、ということで若干揉めた場面もありました(汗)。。。
が、最終的には、高い役職の方が事情を理解しうまく取り計らってくれたので、無事にこなすことができました~(笑)。
また、次回はどうしようかな~というのもありますが。。。
もし、更新期限を過ぎて3年以上帰国できず、免許を失効してしまった場合ですが、、、
私は最初にパースに来た時、日本で国際免許を取得し、それを持ってきました。
そして落ち着いた頃、それを元にオーストラリアの免許を取得しました。
(試験などは特に必要なし。領事館が発行する国際免許を翻訳した書類が必要。)
今度は、それを元にオーストラリアで国際免許を取得すれば、それに基づいて一時的に日本で運転することが可能だそうです。
また、本格的に日本に帰国するならば、それを元に日本の運転免許を取得することも可能ではあるそうです。
(どんな手続きかはわかりません・・・)
★免許更新手続きの詳細は、各自治体で決められているようなので、もしもこれを読まれて免許更新する場合は、該当する免許センターに最新の状況を確認してください。
★参考ページ 警視庁のサイト:海外滞在中で日本の免許をお持ちの方
パースで運転免許の書き替えをした時は、直接窓口へ行って、書類を1枚書いて、その場で写真をパチリと取って、おしまい~の気軽さ。
住所変更などの手続きは、インターネットでもできます。
新しい免許証は、後日郵送されてきますので、窓口にいる時間は本当に短いです。
今回、日本の免許更新では、7~8個の窓口をぐるぐる回り、それだけで午前中が終わっちゃいました。
さらに講習があり、免許更新の手続きだけで気が付けば1日が終了。
書類も4,5枚は書いたし・・・
こうした役所関係の手続きの煩わしさは、本当に改善した方がいいんじゃないか、と思いましたね、正直。
というか、私も日本にいた頃は、うんざりしつつも仕方ない、と思っていたけれど、実際にネットを使ってオンラインのデータ管理で効率化している世界があることを知ってしまった今では、日本の役所だってやろうと思えば取り組めるはずでは・・・と思ってしまいます。
高松でのこと
日本滞在中、私達は家族で高松へ行きました。
1泊しか予定が取れなかったけれど、私達が日本で住んだ最後の町。
訪れることを楽しみにしていました。
高松では、娘は一番仲良くしていたお友達と会うことができました。
現在中学1年生のその女の子は、学校生活を楽しんでいるようで、娘とお互いの学校の話で盛り上がっていました。
ですが、毎日の部活と、週2回の塾通いで、そのお友達はとても忙しそうでした。
この日は平日だったため、彼女はちょうど塾の日で、「夕方5時過ぎまで部活で、7時から10時まで塾だから、その間に会おう!」ということになりました。
学校の宿題と塾の勉強で、深夜2時まで勉強する日もあるとのこと・・・
食事も、塾の後に食べるそうです。
まるで、日本で働いていた時の、夫のよう!?
中学1年生の女の子が、そんなに忙しい生活をしていることに、ちょっとショックを受けました。
(いや、うちの娘がヒマ過ぎるのか?・・・(汗))
このくらいの年齢の子は、みんなこういう生活をしているのかな・・・?
どうか体を壊さないように、学校生活を楽しんでくれたらいいな、と思いました。
娘はお友達との再会をとても楽しみにしていたし、会えて喜んでいました。その様子を見て、私もうれしかったです。
忙しい中時間を取って会ってくれた彼女とそのご家族に、感謝です。
また、夫は自分の知り合いと会い、私も自分自身の友達と会い、とても短い時間で名残惜しく感じましたが、貴重な時間を過ごすことができました。
知り合いが、皆元気で過ごしているというのは、とてもうれしいことです。
しかし、予定をあまりにも詰め込み過ぎたため、行きたいところもまわり切れず、写真をゆっくり撮る余裕もなく、それがちょっと残念でした。
個人的には、屋島の山田屋コーヒーさんに行きたかったなぁ~。
けれど、久しぶりに温泉に入れたこと、それから讃岐うどんが食べられたことは、本当にうれしかった~!!
久しぶりの、ダシの味・・・そして、手打ちのこのもちもちとしたうどんの歯ごたえ、やっぱりこれですよ、これ!
(でも、実はこの讃岐うどん、西オーストラリアと深いつながりがあるんですよね。それについては過去記事を・・・)
うどんは日本とオーストラリアのかけはし?― お手軽生醤油うどんのレシピ
そして、四国の自然の景色。
今も変わらず、大好きです。
こうして見ると、本当にパースの風景とはまるで違う。
立体的で、陰影があり、細部にわたって表情が豊かな、日本の自然。
空気の湿度のせいなのか、色や輪郭が細やかで優しい。
そして、高松の景色の特徴として、住宅地にところどころ、ぽっかりと小さな山が浮かんでいる。
そのちょっと突拍子のない風貌が、私は好きです。
パースの自然って、本当にダイナミック。郊外へ行くと、町と町の間は見渡す限りの広大なブッシュランドです。
あるいは、地平線まで延々と続く、大規模な小麦の農地や、牧草地。
一方、住宅地には美しい庭と街路樹、芝のバージ。
自然の場所、農地、商業地域、住宅地・・・と、場所としてのあり方が全然違います。
でも高松の町は、住宅と自然が入り組んでいて、融合している。
それが魅力的なのです。
住宅のすぐそばに、田んぼがあり、道路のすぐわきに用水路がある。
ちょっと行くと商店街。すぐそばを走る電車。そういった中に、歴史的な庭園や、史実にゆかりのある場所が点在している。
そしてまたちょっと行くと、山道があり、神社やお寺があり、あるいは海があり、島がある。。。
高松に限らないのですが、久しぶりに日本の街並みを見て面白いなーと思ったのは、住宅もお店も工場も田畑も山も川も、すべてが混在していること。
それは、取りとめがない、と言うこともできるけれど、自然の営みの中に人々が入り込み、馴染みながら生活圏を構築している、ともいえると思います。
自然は人々に恵みを与えてくれるもの。
だから、人々がその身近に寄り添って暮らしているのだろう。。。
一方、西オーストラリアの自然は、本来、大変厳しいものです。
土壌は砂地で、平坦で、乾燥していて、雨は少なく、強烈な紫外線が降り注ぐ。
現代の生活をする人達が生きて行ける場所は、広大なこの土地の、ほんのごく一部なのです。
かつてヨーロッパから人々が入植してから、畑を作り、水資源を確保し、町を作り出し、現在の生活を作り出すまでの歴史というのは、この厳しい自然をいかに克服するかという戦いの歴史だったのではないでしょうか。
今も、都市を少し離れると、私達が簡単に命を落としうる厳しい自然環境が、綿々と広がっています。
西オーストラリアの人々と自然の関係というのは、どこかでレスペクトし保護しつつ、どこかで組み伏せるもの、というような気がします。
日本の自然、そしてそれと融和しながら成り立つ人々の暮らし。
それは日本の美しさであり、宝であり、かけがえのないものではないか・・・なんて考えました。
何より、私はそういう景色を見ると、やっぱりとてもホッとするし、長い間かけて築かれてきた自然の中で「人々の日々のくらし」というものが淡々と紡がれている、その姿に愛おしさや尊さを感じ、胸が熱くなるのです。
お金を生み出すものだけでなく、こうした、私達の文化や食やアイデンティティを成り立たせている物こそが、本当の意味で日本を支えているんじゃないだろうか、と思います。
そういうものにこそ価値を認めていけるような世の中にしていけたらいいなぁ、と考えました。
最後のおみやげ
一週間という短い時間の中で、本当にたくさんのことがあった日本への一時帰国でした。
そして改めて、『食』の中で恋しいと思ったもの・・・それは、コーヒー(意外?)。
パースにも、一応スシもラーメンもあるし、買おうと思えば日本のカレー粉やソースも買えます。
・・・でも、日本のカフェで淹れてくれる、あのスッキリとしたドリップコーヒー。
あれは、ない。
パースではエスプレッソが主流なので、カフェでは濃厚なブラックかラテだし、うちでは豆を買って自分でドリップコーヒーを入れるけれど、やっぱり豆が深煎りな感じ。
久しぶりに日本で飲んだ、あのスッキリとして、雑味のない、まろやかなコーヒーの味!
あれは、今も恋しいです(笑)。
倉敷の三宅商店で飲んだコーヒーは、とっても好みでした。おいしかった。
そんなわけで、家族それぞれに日本を楽しんだ、最後の最後・・・
娘が飛行機の中で具合悪くなってしまいました。
やっとのことでパースに着陸した時は、本当にホッとしましたが、家に帰って娘の熱を測ってみると、39℃・・・
・・・どうやら、最後にお土産をもらってしまったようです。
インフルエンザ。
日本ですごく流行っているようだったし、いとこ達がインフルエンザに罹ったと後で聞いたので、間違いない。
そんなふうに、私達の帰国の旅は、幕を閉じました(苦笑)。
さて、引っ越しの片づけが待っている・・・
トラックバック URL
https://perth-zanmai.com/wp-trackback.php?p=1044