季節はめぐる・・・
いつのまにか、秋も終わりに近づき、冬へ片足つっこんだ感じの今日この頃。
パースでは少しずつ雨の日も増えてきて、ガーデニングにはちょうどよい季節となりました。
パースで暮らすとなったら、縁を切れないのが、庭仕事。
と言っても、場所によっては、マンションタイプの集合住宅や、植栽エリアがほとんどなくて、居住者が庭の手入れをしなくて済むような住宅もあることと思います。
しかしながら、ファミリーで住むような家ならば、たいていの場合、庭があります。
中には、住宅が面している道路の、歩道部分のバージ(verge)の芝の管理をしなければならない場合もあるようです。
なぜ、パースでは庭の手入れが重要か、というと・・・
とにかく住宅地を歩いてみればわかりますが、どの家も立派な庭があり、花が咲き、それは綺麗です!
庭仕事をしている住人の姿もよくみかけるし、ホームセンターのガーデン用品売り場もにぎわっています。ガーデニング人口は多いだろうなぁ~。
また、見た目の美しさだけではなく、季節によっては、草むらにヘビがひそんだり、スズメバチ(Wasp)が巣を作ったり、と、ちょっと危険な生物が住みつく恐れもあるし、夏の乾燥した時期には枯葉が火災の原因になったり、冬の季節は嵐で木の枝や外に置いたものが吹き飛んで危なかったりします。そういった面からも、庭を含む住宅周りは、手入れをすることが好まれるようです。
家を借りている場合、借主がすべきことの一つとして、「庭の手入れ」というのが含まれています。
まあ、花を植えるとか、そういうことは好みの問題でしょうが・・・
芝生のある家ならば、芝刈りはしなければならないし、雑草もそれなりに処理しなければならないようです。
普段はまあいいと思いますが、インスペクション(不動産屋が時々家の中をチェックしに来ます)の前にはやっておいた方がよい感じです。
私は、パースに来て初めて『庭』というものがある家に住みましたが、今回の家で私は初めて、『芝生』の庭というものを経験しました。
芝生、これがまた、色々と奥深いんです・・・
今回は、芝生と付き合い始めて4ヶ月半の、パースで、そして人生で初めての、「芝生の庭」について。
青い芝生をよみがえらせる方法はあるのか?
この家に入居したばかりの頃は、夏の真っただ中。
バックヤードが広いのは魅力的だけど・・・芝生と思われるエリアは、一面、黄色く枯れ果てていました。
ま、子どもは庭が広いってだけで、喜んでたけど(笑)。
この景色を見るたびに、私はなんだか荒野を見ているようで、がっかり感がこみあげてくるのでした。
季節は2月。2月はまだまだ暑い。
けれど、何気なくガーデニング本を読んでいたら、「2月は芝生の手入れにちょうど良い時期」と書いてありました。
これから秋になってくるので、その前に土を整え、芝を植え付けたり、補修したりするのに、ちょうどよいらしいのです!
今まで「がっかり感」に覆われていた私の心は、一気にやる気が満ち溢れてきました~(笑)。
さて、調べてみたところ、芝生を生やす方法としては、
●turf(ターフ)を敷く方法
ターフとは、芝生を表面に育成したマット状のもの。これを土壌の上に敷き詰めて、植え付ける。
●種を蒔く方法
文字通り、芝生の種を蒔く。
の2種類が定番のようです。
一般的には、広い範囲をきれいに芝で覆いたいならば、turfを敷くのがよいらしいです。
地面を、芝の生育に適した状態に整え(肥料を入れたりして)、その上からturfを敷き、根付くまでしばらく水やりなどの管理を行います。
すぐに美しく整い、敷地を緑のカーペットにすることができるんですね~。
パースからちょっと郊外に行くと、こうしたturfを大量に売っている専門業者もあります。
そこで私は最初、うちの庭にはどれだけのturfが必要かな~、と計算してみました。
ところが、うちの庭は、(夫の計算では)100m2以上あるのです。しかも、バックヤードの中心部分だけで、その広さです。
玄関からバックヤードに回る通り道にも芝生エリアがあるし、玄関側にも芝生エリアがあるので、すべてを合わせたら・・・
それだけのturfを買ったら、(日本円換算で)10万円くらいはかかっちゃうかも?
前の家をオーナーの意向で予定外に追い出されてしまった経験から、庭に(自分たちが持っていけないものに)そんなにお金はかけたくない、と思いました。
そこで、「種を蒔く」方法はどうかなぁ・・・と考えることに。
種だったら、turfに比べたらずいぶん安い!
ホームセンターでも手軽に買えます。
ただし、種を蒔いたら、芽が出るまでの1~2週間ほどは、毎日(場合によっては1日に2~3回)水をあげなければなりません。
その後もしっかり育つまでは、頻繁な水やりが必要です。
種を蒔いたら、しばらくはその上を歩き回ることはできないし、子ども達が庭に入らないようにしないとなりません。
第一、とにかくよくわからない!!
ちょうどそんな時、息子のクラスのお友達のママさんと、ガーデニングの話をしていて、私が「芝生の種を蒔いてみようと思っている・・・」と話したところ、
「私も12月に芝生の種を蒔いたよ!ところどころ枯れていたから。種を蒔いたら、しばらく水やりをしなくちゃならないけどね。あと、ハトを追っ払わないといけないね。種を食べに来るから。」
と教えてくれました。
そのママが言うには、サマーホリデーにマレーシア(そのママはマレーシア出身)に帰っている間、スプリンクラーを週2回回すようタイマーで設定しておいたそうです。そして戻ってきたら、青々とした芝生になっていた、とのこと!
ええー!すごーい!!いいな!!
そんなわけで、私も種を蒔いてみることにしました。
種を蒔く前に・・・
種をまく方法について、まずインターネットで調べてみました。
“lawn seed sow” などのキーワードで検索すると、いーーーっぱい出てきます。
さらに、動画を検索すれば、YouTubeで芝生の種の蒔き方がいくつも出てくるので、それを見ながら参考にしました。
本当にネットって便利ですね(笑)。
まずは芝生の種を買わなくちゃ。
ホームセンターに行ってみたら、種類もいくつかあって、どれがいいのかなーとちょっと悩みましたが、「lawn repair」というわかりやすい名前のものを選んでみました。
これは、いくつかの種類の芝の種と、肥料が入っているようでした。
BUNNINGSで、1kg入りで$10くらいでした。
量はちょっと足りるかわからなかったけど、とりあえずバックヤードに1箱分、蒔いてみることにしました。
種をまく前に・・・
まずは、枯れた芝を出来るだけ取り除きます。
熊手(rake)で、枯れた葉をすき取って行きます。
ものすごい量!やっていくうちに、黄色い枯草の下から地面が見えてきました。
こうして、枯葉を取り除くと同時に、土を軽くほぐしていきます。
ダメになった芝生というのは、土の中にがっちり根が張って固くなってしまい、空気が足りなくなっていることが多いそうです。
また、水も入り込めなくなっているそうです。
なので、土をほぐしてやることが大切らしいです。
本当は、もうちょっとちゃんとした道具が必要なのかもしれないけど・・・手持ちのものでは、これしかなかった~。
この時期はまだまだ暑かったので、ちょっと早起きして、早朝にやりました。
本当は、種を蒔く時も、縦方向に蒔いてから、次は横方向に・・・と、まんべんなく蒔く方法があるらしいのですが、まあとにかく、パラパラ~と。
蒔いたら、土を軽くかぶせていきます。
本当は、少し有機質の入った土を混ぜてやったらよかったのかもしれないな、なんて後で思いましたが。。。
とにかくよくわからないのと、暑いのと、庭が広い(広すぎる!)ので疲れてしまい、、、まあこんなもんでいいやー。
後は、水をあげます。
とりあえず1週間~10日くらいは、根気よく、毎日朝晩に水をあげました。
しばらくすると、何か芽のようなものが生えて来ました。
ただ、それが芝生の芽なのか、ただの雑草なのか、私にはわからない(笑)。
徐々に水をやる回数を減らして行き、最終的には週2回くらいにしました。
秋になって・・・
そして、季節は秋。
我が家の芝生は、どういう状態か、というと・・・
以前よりは、それなりに青くなってきました!(笑)
ですが、細かく見ると、ところどころ↓こんなふうに穴が開いていて(こういう状態をpatchyと言うらしい)、均一な芝生のカーペットにするのは、なかなか難しいなぁ~と思います。
4月には、他の芝生エリアにも種を蒔きました。
ちょうど秋に入り、雨が降る日があったので、順調に芽が出てきました。
しかし、芝生が育つとともに、わけのわからない雑草もすごい勢いで育っていますが(汗)。
それから、我が家は初めて、芝刈り機(Lawn mower)を買いました!
色々迷ったけれど、ガソリンで動くもので、いちばんお買い得だったコレ。$199だったと思います。
やっぱりパースで暮らすには、必需品と言えるかも・・・
もうひとつ、芝生にまつわるお買いもの。。。スプリンクラー!
庭全体に水をあげる時間がもったいなくて、スプリンクラーを買いました。
これは、電動ではなくて、水圧で回っていくものです。
ホームセンターでは、いろんなタイプのものが売っているし、タイマーも売っています。(タイマーほしい~)
パースでは、スプリンクラーなど自動で水をやる時は、「週2回の決められた日、朝9時以前か午後6時以降、1回30分以内」と決まっているので、そのスケジュールに合わせて稼働させます。
(また、冬の間はスプリンクラー使用禁止になる)
重要なのは、品種の選び方
ところで、さらにネットで調べているうちに、重要なことがわかりました。
すでに種まきをした後だったのですが・・・今後のために、メモっておきます。
芝の種といっても、色んな種類があるんだなーということ。(←や、あたりまえだし)
今回私が蒔いた「lawn repair」というのは、いくつかの種類のブレンドだったのですが、Perennial Ryegrass、Kentucky Bluegrass、という2種類が、一番量が多く入っていました。
ですが、これはどちらかというと、気温が低めの気候に適した芝、らしいんですね。性質は強く、生育はよいらしいけど、夏の乾燥した気候には、あまり適さないらしいんです。
パースでは、確かに冬の間は雨量が多く、気温が下がるので、どこの家の芝も青々としていますが、夏になると(初めてこの家に来た時みたいに)どうしても枯れ枯れの芝生になってしまいがちなのは、うなずけます。
ところが、暑さと乾燥に強い芝というのもあるんですね。
Couch, kikuyu, Buffalo, Zoysiaなど。(さらに細かく種類があって、名前も色々あるようですが、おおもとはだいたいこれに属する)
これらは、特に夏の間に生育が旺盛になるそうです。
また、パースでは、先に書いた通りスプリンクラーは週2回、と決められていますが、真夏の高温と乾燥の中でも、週2回の水やりで比較的耐えられる品種らしいのです。
(そういえば、先のマレーシアのママさんも、『バッファローなんとか・・・』って言っていたような!)
というわけで、パースで芝を植えるなら、上記の品種が適しているらしいのです。
「オーストラリア」と一口に言っても、オーストラリアは広い!
特にガーデニング事情は、地域によってずいぶん違うようです。
パースの特徴は、やっぱり夏の乾燥と高温。そして、土壌が砂質(sandy)で、保湿力が極端に低いこと。
以前、ホームセンターの店員さんが、「私はメルボルンから来たけれど、土が全然違う。メルボルンはもっと粘土質だけど、パースは砂ばっかりで、どこもかしこもすぐにジャリジャリになるわ!」と言っていました。
「オーストラリアのガーデニング情報」だからって、安心してはいけないのです。
「パースにあてはまるかどうか」が、とっても重要なことなんですね。
だから、パースで芝を植えるなら、パースの気候に適した品種を選ばなくてはならないのです!
特に、乾燥に強い(drought trelant)品種を選ぶ必要がありそうです。
うちの庭は、冬の間はまあ見られるかもしれないけど、また夏が来たら、枯れ枯れになるだろうなぁ。。。
逆に、オーストラリアでも他の地域だったら、その地域に適した芝の品種を調べてみるのがよいでしょうね。
今は賃貸物件なので、長い目で芝を育てることはできないけれど、もしも家を持つことができたら、そして芝生の庭があったら、その時はちゃんと品種も吟味して選びたいです!
夢だー(笑)
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