先週は本当に暑かったですね!今週もまだまだ暑いです。
最近は、暑さを乗り越えて毎日を過ごすのがやっと、という感じです・・・。
調子が悪くて食欲もあまりない時って、長年食べ慣れた日本の食事が恋しくなる時がありますね。
まあ、意外とここパースでも、日本テイストの家庭料理を作る材料は手に入ります。
野菜に関して言えば、じゃがいも、にんじん、玉ねぎなどはもちろんこちらにもありますが、「日本でしか売ってないんじゃないの~」と思っていたような野菜が、案外オーストラリアでも生産されていることを、こちらに来てから知りました。
というか、よくよく考えてみると、日本ですっかり定番の野菜だって、そもそもは中国や東南アジアから渡ってきたものかもしれない・・・。勉強になります。
今回は、パースで発見した、和風の家庭料理に使える野菜たちをピックアップしてみます。
今回の野菜をみつけたのは、MorleyにあるCoventry Village(243-253 Walter Rd W, Perth WA 6062)の中の、MCQというアジア系マーケットです。
ここは、アジア系の野菜やフルーツ、食材を豊富に取り扱っている大きなマーケットなので、買い物に来るパース在住日本人の方も多いのでは。
もちろん、以下に紹介する野菜は、全てオーストラリアで生産されたものです。
(日本からの輸入ではない)
中には、アジア系マーケットだけでなく、WoolworthやColesなどの地元系スーパーでも売られているほど、オーストラリアでも定番となっている野菜もあります。
パースにそれなりの期間住んでいる人にとっては、もうすっかりおなじみの事実だと思うのですが。
パースに来て間もない方、これからパースに住む予定の方の参考になれば・・・
そして、日本の読者の方にも、オーストラリアという国が一層身近に感じてもらえたら、うれしいです。
私たち日本人になじみのある野菜が、オーストラリアでこんなに栽培されているということに、改めて感動です。
ベトナム野菜、と思ったら・・・
◆春菊
TAN O または、RAU TAN O と表示されていることもあります。ベトナム語らしいですが、これは春菊のことです。
(ちなみに、RAUは日本語で言えば『菜』という感じでしょうか?)
日本では、鍋物には欠かせない葉物のため、思いっきり和食のイメージがあったんですが、ベトナム料理、中国料理、韓国料理、台湾料理など、広くアジア料理で定番として使われる野菜らしいですね~。
英語では、Chrysanthemum Greens、Chrysanthemum Leaves、などというらしいですが、Shungiku、という名前でも結構知られているようです。
味は、本当にそのまんま春菊でした!
◆つるむらさき
MONG TOI や、RAU MONG TOI などの表示で売られている野菜。これもベトナム語です。
日本では、夏になるとよく出回る、とてもポピュラーな野菜、つるむらさきですよね。
つるむらさきは、独特の青臭さがあり、この香りがいかにも夏らしい!と思います。
厚みのある葉と、太い割に柔らかい茎、そして火を通すとぬめりが出て、独特の食感がくせになる~!私は好きですが、息子はこの青臭さがちょっとニガテみたい。
私は日本では、みそ汁に入れたり、サッとゆでておひたしにしたり、ゆがいて水気を切ったものを炒めものに入れたりして、食べていました。醤油との相性がよいと思ったので、すっかりイメージは「日本の野菜」だったのですが(笑)。
つるむらさきは、英語ではBasella または Vine Spinach と呼ばれるそうです。
やはり、中国やベトナム、フィリピン、マレーシア等、広くアジア料理に使われる野菜のようです。
◆シソ
お寿司の具にも、そうめんの薬味にも・・・やっぱりシソの風味が恋しくなる、海外生活。
シソって、日本にしかないのかぁ~と思っていたら、ありました(笑)。
ベトナム語で、TIA TO という名前で、売られています。
といっても、日本のシソとは、若干違うんですが。
しそは、英語ではPerillaというそうです。が、SushiやSashimiがすっかり英語として通用するオーストラリアでは、Shisoと言っても通じる場合もあるようです。パースではどうだろうか?
詳しくは、TIA TOは『Vietnamese Perilla』と言われ、日本のShisoは『Japanese Perilla』、他にも韓国の『Korean Perilla』などもあるようです。私はパースでは、日本のShisoが売られているのは見たことがありませんが。。。
TIA TOは、表はグリーンだけど、裏がわずかに紫がかっていて、日本の青シソとはやっぱりちょっと違います。確かに厳密には違うのでしょうが、味や香りは十分にシソとして使えるのではないか、と思いました。
◆空芯菜
日本でもすでに馴染み深い野菜ですね。
東南アジア系の料理が日本でも人気が出てきて以来、この空芯菜もすっかりポピュラーな野菜になったと思います。
日本語では、ヨウサイという名前でもあるそうです。
和食の野菜ではありませんが、日本でも炒めものなどに利用する人は多いのでは?
私もよく使っていて、大好きな野菜だったので、こちらで空芯菜を見つけた時はうれしかったです。こちらでもよく買います。
英語では、Water spinachと言われ、パースではこの名前で売られているのを見かけます。
また、ベトナム語ではkang kungまたはrau muong、マレーシアやフィリピンではkang kongと呼ばれるそうなので、このような表示で売られていることもあるかもしれません。
やっぱりルーツは中国?
◆白菜
こちらでは、Chinese Cabbage、またはWombokという表示で売られています。
パースでは、割と年間を通じて売られていると思いますが、やっぱり冬の方が質がよいですね。
暑い季節は、虫食いが多い。
白菜は、鍋には欠かせないし、スープや野菜炒めなど、毎日の食事に幅広く使えます。
あー白菜があってよかった!
◆大根
こちらでは、Chinese Radish とか White Radish などの表示で売られています。
鍋物やスープの材料に重宝しています。
◆チンゲン菜
日本でも、代表的な中国野菜として親しまれており、スーパーでは必ず売っている野菜の一つですね。
こちらでは、Pak Choy という名前で売られています。
Chinese Vegetablesの一つとして、広く知られています。
香りやクセが少なく、炒め物などに使いやすい野菜です。
白菜、大根、チンゲン菜を使った豆乳鍋の例と手作りポン酢のレシピ
◆菜心(サイシン)
小松菜に似たこの野菜・・・日本でも、菜心という名前で栽培されているそうです。
こちらでは、中国野菜の一つとして、Choy Sumという名前で売られています。
シャキシャキした食感が特徴ですね。
私は、小松菜の感覚で、スープや野菜炒めなどによく使います。
茎の太い部分は、ちょっと固いので落としてしまいますが。
このChoy Sumは、黄色い花がついたまま売られていることもよくありますが、この花の部分が実はやわらかくて、おいしいですよね~。
日本人に親しみのある野菜
◆オクラ
日本でも夏野菜としておなじみのオクラ。
こちらでは、そのまんま Okra という名前で売られているので、わかりやすいです。
オクラは東南アジアの料理や、アフリカ料理、ギリシャ料理などにも使われ、スープや煮込み料理、カレーなどに入れることが多いようです。
うちでも、輪切りにしてスープに入れたり、さっとゆでて輪切りにしてサラダにに入れて食べたりします。
独特のヌメリがおいしいですよね~。子ども達もよく食べます。
◆水菜
ミズナは、元は京野菜でしたが、現在ではすっかり全国区の野菜ですよね。
細めの茎は、火を通してもシャキシャキ感が残り、繊細な食感が楽しめます。
鍋物にたっぷり入れると、ホントにおいしいですよね~。
Mizunaは、英語でもすっかり定着しているみたいです。
日本の野菜として西欧圏でも人気なようですが、今のところパースでは、日本で売っているような束では、売られているのを見たことはありません。
サラダ用のミックスリーフの中に、若いミズナの葉が入っていることがあります。
こちらでは、ミズナはサラダ菜の一つとして食べられているようです。
ちなみに、いわゆる日本で出回っている緑色の柔らかい葉のミズナもありますが、こちらでは紫色のとげとげした葉っぱのものも、ミズナと言われています(Purple mizuna)。これも、時々サラダ用のミックスリーフの中に入っていることもあります。葉は固く、ピリッと辛みが効いています。
日本名では、赤からし菜と言われるようで、実際にはミズナとは別物のようですが。
◆ねぎ
野菜売り場を見て、思わず「ねぎ!」と思ってしまう野菜があります。
これは、leek。
大きめの長ネギのようで、見た目からすると、日本の料理にも同じように使えるかなーと思ってしまうのですが・・・
leekは、確かにネギなのですが、日本のネギに比べると香りはマイルドで、歯ごたえがしっかり。
ネギとして和食に幅広く使いたい場合は、Spring Onionの方が適している、と個人的には思います。
Spring Onionは、日本で言う小ねぎのような感じの、細めのネギです。
ですが、香りや食感はネギそのものですね。ピリッとした辛みもしっかりあります。
冷奴やそうめんのトッピングに、小口切りにして添えたり。スープや鍋の具に入れたり・・・と、ネギのように使えます。
また、スライスしてサラダにトッピングするのが、最近個人的にハマっています。
パースではSpring Onionと言われていますが、オーストラリアのレシピ本を見ると、shallots(eshalots), Green shallots, scallions, green onionなどという名前で流通している地域もあるそうですね。
Spring Onionはほぼ一年中流通があり、1束$1~2前後で買えることが多く、手軽に買えて本当に便利な野菜です。
◆かぼちゃ
パースで主に売られているかぼちゃは、kent pumpkin, butternut pumpkin, Japanese pumpkin。
ケントかぼちゃは、わりと水っぽくて、甘さが少ないですね。一度煮物にしてみたことがありますが、イマイチでした。オーブン焼きなどが合うかと思います。
やっぱり煮物にしたいならば、ジャパニーズかぼちゃが合います。日本のかぼちゃに近く、甘みとほくほく感があります。
バターナッツかぼちゃは、最近日本でも見かけますよね。
私は、皮を取り除いて薄切りにしたものを、フライパンにバターやオリーブオイルを敷いて焼き、よく子ども達のお弁当のおかずに入れます。
また、それをサラダの上に温かいままトッピングして、しょうゆドレッシングで食べることも多いです。
◆もやし
こちらでは、bean sproutの名前で、日本と同じようにビニール袋に入って売っています。
炒めものや鍋物などに便利だし、おいしいですね!
また、タイ料理やベトナム料理など、東南アジアの料理にももやしはよく使われます。
東南アジア料理では、生のもやしが添えられていることが多いですね。
ただ、生のもやしはサルモネラ感染のリスクがあるそうなので、家庭で使う時は、新鮮そうなものを、よく洗って、加熱して使うのが望ましいかと思います。
◆ほうれん草
ほうれん草のごま和え、など和食によく用いられるほうれん草。
こちらでは、English spinachという表記で売られています。
◆さやえんどう(絹さや)
さやえんどう(絹さや)。こちらでは、Snow peaという名前で売られています。
日本のものよりも大きめで、肉厚。
日本では、絹さやは煮物やちらしずしの彩に添える、くらいしか使い道を知らなかったけど、パースに来てからは、主役として活躍するくらい、我が家では格が上がった野菜です。
歯ごたえが軽く残るくらいにサッとゆでて、サラダに入れたり、軽く炒めたり・・・ほんのりと甘みがあって、子ども達もだーいすき!
春が旬のようです。
また、日本では見たことがありませんでしたが、絹さやの芽は、Snow Pea Sproutとして売られており、これは生のままアジア料理に添えられたり、炒めたりして食べられています。味はクセがなく、やわらかくて食べやすいです。
スープの具に入れると、ほどよい甘みがスープに染み出て、これもおいしいです。
◆しょうが
和食には欠かせないしょうが。パースでも、どこのスーパーでも売られています。
私自身も、和風スープや炒めものなどに毎日のように使っています。暑い季節はそうめんのトッピングにも。
簡単に手に入るのは、本当にありがたい!!
経験上、使いかけのしょうがは、大きめのビニール袋に入れてゆるーく包み、冷蔵庫の野菜庫(冷えすぎないところ)に入れておくと、比較的長持ちするようです。
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その他、寒い季節になってくると、オーストラリア産のれんこん(Lotus root)、里芋(Taro)、山芋・長芋(Yam?)なども見かけるようになります。今後も色々と発見していきたいですね。
お店で売ってなくても手に入れる方法!
こうした和食に便利な野菜は、自分でも育てることができるし、そっちの方が便利だったりも。
今、我が家の庭でとっても元気なのが、シソの鉢。
昨年、「パース通信」の掲示板を通じてシソの苗を売っている方がいたので、購入しました。
その後、元の苗は冬になって枯れてしまったのですが、温かい季節になってきたら、別の鉢からシソの芽が出て来たんです!たぶん、種が飛んだんでしょうね~。すごい生命力。
こうした掘り出し物、たまにパース通信で見つけることがありますね。興味あるパース在住者は時々チェックしてみては?
ミズナ(Green, Purple)、小松菜(mustard spinatch:Green, Purple)などは、ホームセンターの園芸売り場でも苗が売っています。栽培も比較的簡単なので、庭で育てておくと、ちょっとした彩に使えるのでとても便利です。
↑ 昨年自宅で育てた、パープル小松菜(左)とパープルミズナ(右)。サラダに加えてアクセントを楽しみました。
パースで手軽にガーデニングを楽しみたい時に、まず選ぶべき園芸用土は・・・こちらの過去記事をどうぞ。