先週末、パースはものすごい嵐でした!
先週金曜日の夜中から明け方にかけて、大きな前線が西オーストラリア州を通過したそうで、パースのみならず、広い範囲でものすごい暴風雨となりました。
一時は、パース都市圏一帯で、およそ53000世帯が停電したということです。
うちはたまたま停電の被害を免れたので、幸いでした。
土曜日の昼間、どうしても買い物にいかなければならず、家族で車ででかけましたが、途中の幹線道路では、
信号が消えている交差点があったり(汗)、
大きなヤシの木の枯れ枝が道のど真ん中に落ちていたり(汗)、
と、結構交通を妨げていました。
大きなユーカリの木が根元から真っ二つに裂けているのも見かけました。
特に、ショッピングセンターの大きな看板が、壊れて崩れ落ちていて、消防車が修理?にかけつけていたのには驚きました。
幸い、人はほとんどいなかったようでしたが・・・
裏庭にある、ゲートみたいな木製の建物の上部が、強風で崩れ落ちました(あと、横のよしずも取れた)。
もともと古くて、壊れかかっていたんですが、完全にダメになりました(笑)。
他にもちょこちょこダメージはありましたが、大きなものはなくて助かりました。
今週も、パースは雨がちで、ちょっと嵐っぽい天気が続いています。
この気候で、調子を崩している人も多いかもしれませんね。
そんな我が家も、週末は息子が熱を出し、幸い2日ほどで回復したと思ったら、私が調子を崩して寝込んでいました。
パースにお住いのみなさん、体調にはどうぞお気をつけてお過ごしください。
・・・と、ちょっと天候に悩まされているパースですが、植物にとっては恵の雨!
今回は、ちょっと雑談っぽく、ガーデニングの話を書こうと思います。
今度の家も芝生は枯れ枯れだった。
今年の頭に引っ越して来た、今の家。
家のすぐ表が、芝生のエリアになっています。
そう、芝生。
そういえば、ちょうど一年前の5月にも、芝生に関する投稿を書きました。
パースは「オーストラリア」とは違う?青い芝生の庭づくりに重要なこと。
パースで、一戸建てタイプなど庭がある家に住むなら、かなりの確率で芝生との付き合いは必要になるかと思います。
特に道路に面した家であれば、バージ(verge:道路沿いの芝生が植わっている場所)もその家の一部に含まれることが多いようです。
パースの住宅地を歩いているとわかりますが、バージが青々と茂り、美しく刈り込まれているところもあれば、芝が枯れて穴あきだらけ、雑草だらけ、の所も、 、、手入れの具合がさまざま。芝生を見ていると、『その家のガーデニング好き度合』がわかるような気がします。
我が家の芝生エリアは、通りに面しており、さらに公道の歩道が通っています。
その歩道の向こう側(道路側)とこっち側(家に近い側)、両方が我が家の管理です。
入居した当時は、夏真っただ中。
芝生は見事に、枯れ枯れ(笑)でした。
きっと、前の住人は、庭の手入れなどまったく興味がなかったのでしょう。
まあ、季節がら、この光景も仕方がない、と思えるようになってきましたが、夏が過ぎ、少しずつ気温が下がってきた頃から、芝生をよみがえらるために手入れを行って来ました。
今回、我が家で行った「枯れた芝生を緑によみがえらせる!大作戦」、その中身と成果を紹介します。
美しい芝を生やす、安くて効果的な手入れ方法とは?
我が家では、本格的な夏は過ぎたもののまだ残暑の厳しい3月の頭頃から、芝生エリアの手入れを始めました。
まず、枯れた芝の葉っぱが地面に積もっているので、それを熊手で取り除きました。
同時に地面を軽くほぐしてやることで、土の通気性をよくし、水の吸収を助けます。
写真は、その作業が終わった状態。パース特有の、(栄養がなさそうな)黄色い砂質の土壌が見えます。
これ、芝生っていうんですか!?
って言いたくなるくらい・・・ザンネンな感じです。
でもよく見ると、わずかに生きてはいる様子。
次に、ところどころ、ショベルやフォークで地面を突き刺して、発達し過ぎた根を切ります。
こうすることで、逆に芝が元気に育つらしい。
夫と二人で、平日の毎朝10分20分ずつ、1週間くらいかけて作業をしました。・・・結構広いので、一気にはできません(汗)。
ここまでやって、今年も昨年と同じように、芝生の種を蒔こうかな・・・と思いました。
ただ、昨年調べたことから、暑さと乾燥に強い品種の芝を選ぼう、と思いました。
ホームセンターBUNNINGSに行って、店員さんに「引っ越して来た家の芝生が枯れているので、生やしたいんだけど、お金をかけたくないから種を蒔こうと思っている。どの種がいい?」と聞いてみました。
すると、ラッキーにも芝に詳しい店員さんだったらしく(笑)、色々とアドバイスをしてくれました。
まず、
「お宅の芝はどの種類?」
と聞かれました。
え、種類?
「多くの人は、今植わっている芝と同じ品種の種を蒔くんです。違う種類の芝が混ざると、見た目が良くない、ということで。」
うーん、、、うちのは何だろう?と首をかしげていると、パースで代表的な3種類の芝の見本を見せてくれました。
couch … 草が細めで色が濃い。多くの家の庭やバージで見かけるタイプ。
buffalo … 色が鮮やかで、草丈が長い。人気のようだけど、他の2つに比べて多少割高。
kikuyu … 草の幅が広く、見た目固そう。グラウンドや公園などでよく見かけるタイプ。
なるほどー、、、枯れ枯れの芝生を見てもよくわからないけど、たぶん、couchだと思う・・・。
次に店員さんは、
「もしくは、お金をかけたくないのであれば、今は種を蒔かないで、土を改良するだけでよいかもしれないですよ。これから雨の季節になるので、今肥料を与えておけば、その時元気に生えてくるようになるかも。」
という案を出してくれました。
そして様子を見て、必要なら次の春に種まきをしたらどうか?ということでした。
よし、今回はそれでやってみよう!
次にその店員さんは、一番安くて手っ取り早い方法として、芝生用の肥料をいくつか教えてくれました。
さらにその中でも、安い液体肥料。まあ、一年草の花を育てる時などによく使う、液体の化成肥料みたいなものだと思います。
主に窒素が入っているやつですね。
安い&使いやすい、ということで、勧めてくれたので、そのうちの一つをとりあえず買ってみました。
今回購入したのは、それだけ。
後は、家にある緩効性の有機肥料や、Soil Wetter(土壌の保湿剤のようなもの)などを撒いてみることにしました。
実際にやったこと
さっそく、先に購入した芝用の肥料を撒きました。
ホースをつないで、水を出すと、水と混ざりながら噴射されます。
さらに、先に書いた通り、家にあった園芸用肥料(Organic Fertilizer)やSoil Wetterを撒き、さらに余っていたガーデン用の土(Organic Compostなど)を撒いたりしてみました。
量は足りているかもわからないけど、とりあえずあるだけで。
撒いたら、軽く表面を混ぜ合わせ、しっかりたっぷり水をあげます。
これで終了。
その後、やったことといえば・・・
夫はお米のとぎ汁を毎日あちこちに撒いていました(まめですね 笑)。
あと、料理に使う昆布(Kelpの粉末)で、賞味期限が切れてしまったものを、撒いてみたりしました。
(ケルプは、肥料や土壌改良剤として、農業用に広く使われていますよね)
また、花壇や庭の端っこに生えてしまった余計な芝を根ごと引っこ抜いて、生やしたいところに埋めるなど・・・
(これ、意外にも結構すぐに根付きました。最初によく水をやること。)
マメなことを、できる時にちまちまとやっていました。
それから、パースでは季節が変わって秋になり、雨が降る日も増えてきました。
さて、枯れ枯れだった芝、どうなったでしょうか・・・。
芝生の手入れ、その成果は!?
芝の改良に着手してから、およそ2ヶ月半ほど経過、冬目前の現在。
さあ、もう一度、半年前の芝生の様子。
見事に青々としているではありませんか!?
(ガッツポーズ)
まだところどころ、穴あきに禿げてしまっている所もありますが、最初の頃に比べたら、見違えるほど、芝生らしくなってる!!
ところで、今回私達は、ちょっとした実験をしてみました。
これまでに書いてきた、肥料やさまざまな手入れは、実は歩道の手前側(写真で言えば左側)しかやっていないのです。
あまりにも範囲が広いこともあり、歩道の向こう側(写真の右側)は、まったく手をつけてきませんでした。
・・・あれ?どっちも青々としてるじゃん。
これって、うちらが必死で頑張って来た成果、というよりは、パースの気候による自然の変化???
単に雨が降るようになったから、芝が生えてきた・・・ということかな(笑)。
あはは。
・・・でも、よく見ると、まあ気のせいかもしれませんが、
歩道の向こう側、何もしなかったところは、遠くからは青く見えても、雑草ばかりが元気。
芝そのものは、あまり育っていないように見えました。
一方、手前側の、私達が一生懸命手入れした方の芝生は、一応芝生そのものが育ってきている・・・と思う。
いや、きっとそう・・・!
何にしても。
パースの夏の暑さと乾燥というのは、本当に植物にとっては過酷なんですね。
夏が過ぎて、4月、5月と雨が降るにつれ、植物たちが生き生きと元気を取り戻してきます。
夏の景色をピンポイントで見ると、芝はみすぼらしく死んでしまったように見えますが、一年という季節のサイクルを考慮して見れば、それはその時期特有のもので、ある意味致し方ないのだなぁ、と思いました。
常に美しい庭が維持できれば素敵ですが、この土地の気候の特徴を理解し、時には自然の流れに従って「季節を待つ」というのもまた、ガーデニングのテクニックなのかも?と、パース在住3年にしてようやく理解してきました。
同時に、季節を待ちながらも、タイミングを見てきちんとケアをしていく、ということが、きっと大切なんですね。
日本とずいぶん異なる、パースの四季。
芝生との付き合いを通して学んでいます。