娘のハイスクール選び、子連れ海外移住の壁を乗り越える時。

最終更新日時 : 2016年3月16日

ところで、今賃貸している家を、オーナーが突如売却することに決めた!という話を先週書きました。

夏へ向けて、手作りトレリスで立体的なガーデン作り・・・のはずが。

 

それがどうなったか、というと・・・

先週の中ごろ、「買い手が決まった」と、不動産屋の担当者が知らせてくれました。

よかったよかった・・・

というのも、おそらく買い手が決まるまで、家を見に来たいという人がいれば、予定を入れておかないといけないし、毎週末ホームオープンの準備をしなければならなかっただろう、から。
毎日使う、キッチンやバスルーム。特に下の子が、あっという間に散らかす、おもちゃ類。
人が見に来るたびにキレイにするのも、たいへんですからね・・・

パースは、まだまだ不動産は値上がりしているし、人口も増えているので住宅の需要も増えると見込まれています。
自分が住む目的だけでなく、投資としても、家を買う人は多いようですね。

そして、オーナーが突然家を売ったため、借りていた人は慌ただしく出て行かなくてはならない、という話も、こちらでは現に、そうめずらしくはないことのようです。

家の前に建てられた、「Sale」の看板。
まさか自分の住んでる家に建つとは・・・思わなかった(汗)

raywhite

ちなみに私達は、来年1月中ごろに、今の家を出ていくことになりましたー。
年末年始を挟んで、1ヵ月半・・・その間に新しい家を探し、引っ越しを終わらせなければなりません!

本当に間に合うんだろうか???と心配してしまいますが、こちらでは結構、1ヶ月半あれば十分な引っ越し期間がある、という感覚のようです。

年末年始でも、不動産屋なども長い休みにはならないようだし、あんまり影響ないみたいですね。

また、12月中旬あたりは、貸し物件が結構出る時期らしい(不動産屋談)ので、物件探しもそう難しくはないんじゃないか、と言われました。
これからサッと新しい物件がみつかって、無事引っ越しできればいいのですが。

どちらにしても、サマーホリデーは慌ただしくなりそうです(汗)。

 

さて、そんな中で、ハイスクールへの進学を迎える、娘のこと。
今回は、進学先を決めるまでに親として迷ったこと、決まってから印象的だったことを、書きたいと思います。

(パースに来てから今まで、海外という環境で娘が何をどうやって乗り越えてきたか?は、前回の記事に書いています。)

 

 

メインストリームでやっていけるのか?

今年のターム2あたりから、娘の進学先を考えなくてはならない、と思い、先生と何度か話し合いの機会を持ちました。

私立の学校は、その時点で考えていなかったのですが、まず私と夫が心配したのは、ハイスクールに進学して、IEC(Intensive English Centre : 英語が母国語でない子のためのコース)に通わせるべきか、メインストリーム(main stream : 地元の子が通う普通の学校)で大丈夫か、というところです。

娘の英語力が確実に進歩しているのは間違いないとして、それが今、どのくらいなのか?
この先の道筋を、どう考えたらよいか?
私達は、西オーストラリアの教育について、ほとんど何もわかりませんでした。

今の学校の先生に相談したところ、
「どの学校を薦めるということは言えないが、〇〇(娘)はおとなしいから、main streamに行くと引いてしまうのではないか、IECなら娘の英語力に合わせたプログラムを提供してくれるだろう」という話でした。
そして、いくつか候補となるハイスクールを見学に行くよう、勧めてくれました。

その時私は、確かに、娘のレベルに合わせてIECでじっくり英語を学ぶのはよいことだ、と思った反面、どのみちいつかはmain streamに行くのだし、その時は壁を越えなくてはならない、年齢が上がれば上がるほど(IECで過ごす期間が長くなるほど)main streamに行くハードルが高く感じてしまうのではないか、という思いもありました。

その時は、答えが出せなくて、とても迷いました。

実際に、IECのあるハイスクールと、main streamのハイスクールを数校、見学に行きました。

IECの先生の話からは、今の娘の英語レベルが、main streamではどのくらいなのか、を具体的に知ることができました。
確かに今のレベルでは、main streamでやっていくには、少し足りない・・・でも、今までの伸び具合と、(その時点で)卒業まであと半年あることから、それほど遠い目標ではないようにも思えました。
もしもIECに入ったとしても、1タームか2ターム終わったらmain streamに行くことになるだろう、という話でした。
また、main streamに行って、やっぱり英語で困難を感じるようなら、IECに再編入するということも可能だと言われました。
そして、IECからmain streamに編入する(またはその逆)場合でも、必ずしもそのIECが併設されているハイスクールのmain streamに行かなくてもよい、とのことでした。
つまり、IECでの学習を終え、main streamに行くことになった段階で、改めて、どこのハイスクールにいくかを考えてもよい、ということです。

(ただし、公立のハイスクールは、基本的に学区内の生徒を受け入れることが義務付けられており、学区外の生徒については、学校の采配で受け入れるかどうかが決まります。基本的には、自分の住居地が学区であるローカルスクールに通います。ただし、これはオーストラリア国民と永住ビザ・ビジネスビザ(457)の子どもの場合で、留学ビザの場合は異なります。)

本人の英語の習得度合によって、思っていたよりも柔軟に考えられる、ということがわかりました。

一方、公立のmain streamの学校では、学校によって結構個性がありましたが、たとえ英語が十分にできなくても、習得レベルでクラス分けをするので、学力に合わせた授業をするから大丈夫、できるようになったら上のクラスに上がっていく、、、というような話でした。

それでもいきなりmain streamはハードルが高いのではないか。。。という迷いもありましたが、娘の意向もあり、最終的には、あるmain streamの公立ハイスクールに進学を決めました。

そこは、生徒達が落ち着いた雰囲気で、先生やスタッフもフレンドリーなところ、また、比較的生徒の出身国が幅広く、多様性を認める雰囲気が感じられたこと、がよいと思いました。
また、第2外国語の1つにJapaneseがあって、日本語ができる先生がいることも、我が家の状況にとってはよいと思いました。
娘が本当に何か困った時に、いざという時に日本語で話ができる先生がいるというのは、やはり心強いです。

 

決めたことで、変わった。

私は実は、娘はIECに行きたいと言うのではないか、と、少し思っていました。
やっぱり、英語が母国語でない子ども達の中で学ぶのとは違い、英語ネイティブの中でやっていくのは、気後れするのではないか・・・と。

ところが娘は、main streamに行くと決めました。

そしてそれからが、本当にすごいと思ったのです。

main streamのハイスクールに行くと決めてから、娘はなんだか変わったように思います。
英語に対して、自信を持ち始めたんです。
クラスメイトとも、今まで以上に、英語で積極的に話すようになりました。
息子のkindyのお友達のお母さんと、学校からの帰り道、英語でおしゃべりをするようにもなりました。
買い物に行くと、私や夫が聞き取れなかった店員さんの話を、娘が教えてくれるようになりました(笑)。
家でも、息子と英語でけんかするようになりました(笑)。

もちろん、間違いもあるし完全ではないけれど、なんていうか、態度が堂々としてきて、自信をつけてきているのが感じられるのです。
私は英語でやっていけるんだ、という自信、というか、確信。

自分がmain streamに行くと決めたことで、未来の自分に対し、自分の意志がもうそこに向かっているんですね。
main streamに行くと決まったことで、その環境の中でやり遂げていけると自分を信じ、自然に自分自身を変化させている、そんな感じです。


何かができる、ということは、「それが本当に(客観的に)できること」というよりも、「できると思えること」、それが人をできるようにさせるんだなぁ、と、すごく思いました。

日本の教育の場では、あまり褒めるということは重要視されないように思うし、「できたかできないか」ということがいつも評価され、重要視されている気がします。

でも、特にこちらの初等教育では、子どもに自信を持たせること、が教育の中でより重要視されているように思います。

まず、「自分は〇〇ができる」という思いを持つこと。

先生はそれをサポートするよう、子ども達の行動に対し声をかけているように感じます。

できる、と思えるから、行動を起こせるんじゃないでしょうか。
そして行動を起こすということが、「できた」という結果につながっていく。
何かができた、という自信は、また次の行動・チャレンジを生み出していく。

そのスパイラルを後押しすること、それが人を育てるということなのかな、なんて改めて思いました。
娘の成長を見て、私も色んなことを考えさせられました。

半年前は、算数の問題も、算数としては(娘の学力であれば)簡単に解ける問題でも、英語での問いの意味が理解できず、解けなかったものも多くありました。後で先生に設問の意味を説明してもらい、解ける、という感じで。

ですが最近は、問題を見ても、わからないところがだいぶなくなってきたようです。
まあ、本人談ですが・・・それでも今年後半の半年の間にも、娘がぐんぐん力をつけてきたことは、よくわかります。

 

math3

↑ 立体・多面体を表す言葉を学習中。
私が知らない単語をいっぱい学んでいます。


そんなわけで、primary schoolのIECで過ごすのも、あと3週間・・・

本当に色んなことがありましたが、パースに来てからの娘の成長ぶりはすごいと、親ながら思います。
まあ、家ではのんきに過ごしている娘ですけれどね(笑)。

英語の習得という部分も含め、今までとまったく違う環境の中で、自分なりに工夫しながらやり遂げて来たこと。
つらいこともあったはずだけど、それを乗り越えてきたことは、彼女の中できっと自信につながっているはず。
そして、それを励まし認めてくれた先生、学校の関係者のみなさんに、素直に感謝したいです。

これからも、子ども達の幸せと明るい未来を願いたいと思います。


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Chieko
2013年より、西オーストラリア・パース在住。2017年永住権取得。
息子(小学生)、娘(ハイスクール)、夫と4人暮らし。

オーストラリアをテーマにしたライター。得意分野は、食、生活、子育てに関すること、子連れでの観光・旅行(キャンプ)。
趣味は料理・ガーデニング・DIY。

オーストラリア生活で私が学んできた英語のことと、大人の英語勉強法についてつづるブログ「話す英語。暮らす英語」も更新中。

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